ちくま新書
和算で数に強くなる!

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480064745
  • NDC分類 419.1
  • Cコード C0241

内容説明

私たちの算数の常識が、江戸時代には通用しない?日本独自に高度に発展した和算でも、受験算数でおなじみの植木算はなかったし、旅人算や速さの考え方はまだまだ未発達だった。江戸の庶民は、分数の計算ができなかったし、角度も知らなかった。ゼロの概念も江戸時代から明治時代にかけて、次第に成長していったのだ。昔の和算や算術の教科書の問題を解きながら、数の感覚の違いに迫っていく。

目次

第1章 江戸時代のゼロの成長物語
第2章 誰がはじめて植木算で木を植えたのか
第3章 植木算がありえなかった理由
第4章 ギリシアの点と江戸の一里塚
第5章 分数事始
第6章 坊つちやん、角を立てる
第7章 千里馬はいったい何里走ったのか
第8章 鶴と亀の進化論
終章 和算洋算盛衰記―そして和算DNAは受験算数へ
補章 算木で計算する

著者等紹介

高橋誠[タカハシマコト]
1948年神奈川生まれ。東京大学文学部倫理学科卒業。出版社勤務、塾講師などを経てライターに。01年から08年まで「読売ウィークリー」の著者インタビューを担当。niftyの「教育フォーラム」内「塾と予備校の部屋」の初代世話役を務めた。現在はmixiに出没する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かおりんご

25
今、6年生に和算を教えているから、めちゃくちゃタイムリー。植木算の概念が最近のものであること、分数がなかったことなど、すごく勉強になりました。ゼロの概念も明治維新とともに、日本に入ってきたとか?へーっと思うことが満載です。2021/02/18

活字の旅遊人

22
鳴海風『円周率の謎を追う』から。江戸時代までの和算。よく言われるゼロの概念。連続量と分離量という考え方。確かに、ゼロがないと植木算は成り立たない。分数、角度、速さ。現代で教育を受け、当たり前だと思っていることも、少し見方を変えただけで「正解」が変わってしまう。数学のような分野でもそうなのだ。子どもに算数を教えるときに感じる、あれ?と思う新鮮な、あるいは頑固な「間違い」も受け入れやすくなった。中学受験の算数はもしかしたら時代遅れなのかも知れない、とビビりながらも面白く読めた。えっ、著者は文学部倫理学科卒と。2021/02/09

Akira Nagata

2
江戸時代には速さの概念がなかったらしい。2017/04/07

ありうす

1
 論文を一般向けにリライトしたかのような内容で、大変にスリリング。「現代日本の数学」と「近世日本の数学」の対比を大きなテーマとしているが、数量観を論じた前半は圧巻。なお一つだけ私見を述べると、最終章は冒頭に持ってくるのがいいと思う。2017/07/26

しろろぞ

1
和算や江戸時代の数や量の概念について書かれている。ゼロの概念や時間や距離の計算に反映されていた当時の考え方は興味深い。特に現在の感覚だと角度や時間の計測が出来ないと不便なのではと思ったが、距離と高さの比例などから角度を割りだしたり実生活に即した形で計っていたという記述を見ると、それで十分かもしれないとも思えた。http://memoria1.blog.fc2.com/blog-entry-76.html2013/08/05

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