ちくま新書<br> 生命(いのち)をつなぐ進化のふしぎ―生物人類学への招待

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ちくま新書
生命(いのち)をつなぐ進化のふしぎ―生物人類学への招待

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480064417
  • NDC分類 469
  • Cコード C0245

内容説明

私たちは、現世に生を受けながら、浮世に明け暮らす生身である。永遠に若くはなく、終には老いとなる。個体としての命はかほど儚い。それはヒトもサルもトカゲも同じだ。他方、生命の誕生以来、生物は無限的な時間のなかで進化を遂げてきた。生命現象の多様性は進化の積畳なのである。生の永遠と命の儚さ、そのジレンマの狭間で、生命はまばゆい輝きを放つのだ―。本書では、様々な動物の生きかたを紹介し、進化的な視点から生命サイクルの意味と仕組みを見つめる。最新の研究を渉猟し、人間とは何かを考えた快著。

目次

第1章 いのちの説明
第2章 食べる
第3章 みんなと生きる
第4章 連れ合う
第5章 育つ・育てる
第6章 いのちの坂
終章 いのちの終わりとつなげる知

著者等紹介

内田亮子[ウチダアキコ]
1960年生まれ。東京大学理学部生物学科卒業、同大学院理学研究科修了後、1992年ハーバード大学大学院Ph.D.課程修了(生物人類学)。現在、早稲田大学国際教養学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月をみるもの

19
ここはホモサピも例外ではないように見える「哺乳類のばあい、繁殖するには、雄には雌、雌には食糧へのアクセスが最も重要なのだ。」一方で、違う部分もおおい「他の動物の目からはおそらく異様にみえる生き方は、人間が他の生物と比べて全く違う身体と心を得たから生じたものではない。自ら手を加えて変えてしまった環境とそれらからくる刺激が、従来とは異なる組み合わせあるいは異なるレベルで存在するようになり、その変化のスピードが早すぎて心身と社会のシステムの調整が間に合わないのだ。」 2021/03/28

おおにし

9
この手の本はいろいろ読んでいるので、さらっと通読。アカハライモリの雄が出すフェロモンを発見した日本人学者が額田王の歌から「ソデフリン」と命名したというエピソードが印象的。命名者の菊山栄博士、いいセンスしてますね。2016/05/06

はりねずみ

5
進化のメカニズムと過程が知りたくて本書を手にとったが、それらに関する記述はほぼなかった。各章の繋がりは希薄で、全体的なまとまりが乏しい著作だった。副題を生物人類学への招待としているが、専門用語の説明が無いか不十分で不親切だと感じた。生物の豆知識集といったところか。とはいえ、各生物の多様な生き方を知るのは驚きの連続でやはり楽しい。ランク社会の闘争からくるストレス緩和の方法として同性間でも擬似セックスをする猿ボノボや二次性徴していないサブアダルト状態のオラウータンが戦略的繁殖を遂げている事などが印象的だった。2014/02/06

tetsu

3
★2 タイトルにひかれ読んでみたが、進化のふしぎを感じるまでには至らず。新書なので幅広い研究成果をなど紹介しているものの表現が硬く読みづらい。福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」のように、美しい文章で読者を引き込む魅力ほしい。2014/01/08

うえ

1
「母系社会のブチハイエナは,雌は雄よりも身体のサイズが約10%大きくより攻撃的で…尿道端のクリトリスを通じて交尾・出産する。生殖管が長く曲がりくねっているので出産は難しく,死産や出産時の死亡率も高い」「32年間にわたる約1万2千人のデータから「肥満は伝染する」という」「ワキモンユタトカゲでは,成長および繁殖行動における雄の戦略が3タイプあり,これらはグーチョキパーの関係にある…成体の雄の喉元の部分はオレンジ,青,そして黄色の3色で3つの対立遺伝子o,b,yによって決定される」2014/09/22

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