内容説明
九〇年代、日本の製造業は凋落し、代わって米国の製造業が復活を遂げた。その推進力となったのが米国型の技術経営(MOT)である。だが、ネットバブル崩壊を機にMOTは限界を示しつつあり、いま世界の企業はMOTを超えた経営モデルを模索している―。本書では、八〇年代以降の技術経営の変化をフォローしながら、トヨタ、キヤノン、サムスン、デルなど、不況下でも高収益を続ける優秀企業を検証し、技術力によって競争優位を確保するための新たな「技術経営」を探る。
目次
序章 技術経営、第三の道
第2章 技術経営についての基本認識
第3章 日本型技術経営の栄光と転落
第4章 米国型技術経営の成功と曲がり角
第5章 アジア発のグローバル技術経営の提言
終章 技術経営の担い手たち
著者等紹介
寺本義也[テラモトヨシヤ]
1942年生まれ。早稲田大学ビジネススクール教授。MOT専修主任。専門は、経営戦略論、組織論、知識社会システム構築論
山本尚利[ヤマモトヒサトシ]
1947年生まれ。東京大学工学部卒業。石川島播磨重工業(株)入社後、(株)SRIコンサルティングを経て、SRIグループ技術経営コンサルタント勤務。現在、早稲田大学ビジネススクールMOT客員教授
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感想・レビュー
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KAZOO
57
日本式経営から技術的経営(MOT)へと移行してきた企業全体の経営の方向性が示されています。やはり内容的には新書なので少し盛り沢山になっていて表面的に様々な例を紹介ている気がしました。もう少しポイントを絞って詳しく書いていただければという気がします。参考文献を興味があった個所については読む必要があるのでは?。2015/09/30
佐島楓
14
2004年に出版された本。すでに日本の産業は低迷期に入っている。その中でも日本の「ものづくり」の根本を見直し、外国におもねることなく独自の道を切り拓いてゆくにはどうすればよいか、考察している。なかでも「非技術要素(固有の文化的要素など)を改めて見直すべきだと思ったし、これからの産業についての世界の考え方など勉強になった。2014/01/05
bibliophage
3
最先端なものだけが望まれた技術では無い。真っ当な進化が望まれている、とは限らない。2014/12/06
NekoApple
0
http://booklog.jp/users/keithewisdom/archives/44800619242010/01/20