ちくま新書
ユング派カウンセリング入門

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480061355
  • NDC分類 146.8
  • Cコード C0211

内容説明

今、こころが危ないと指摘する声が増えている。こころの病は、成長しようとする自己が殻を破るときに現れる症状のことだ。だから病を治癒しようと外からこころにかかわるのでなく、相手との関係の中に入ってゆくことが大事なのだ。カウンセラーがクライエントを指導するのでなくこころの交流を通じてこそ癒しは得られる。毎月一五〇人以上のクライエントの相手をしている開業臨床心理士が、傷ついたこころを癒す理論と技法をドキュメンタリー形式で公開する。

目次

第1章 ドキュメント・カウンセリング(カウンセリング(心理療法)とは何をすることか
カウンセリングの始まり ほか)
第2章 こころの病について考える(精神医学と臨床心理学;生物学的な立場から考えると ほか)
第3章 こころとは何か(フロイトとユング;ユングの「こころの理論」 ほか)
第4章 こころが癒されるとは(セラピストの想像活動と変容性逆転移;統合失調症の症例 ほか)

著者等紹介

大住誠[オオスミマコト]
1952年神奈川県生まれ。青山学院大学文学部卒業。武蔵野女子大学大学院で臨床心理学を学ぶ。高校教諭などを経験し、1991年に住職を務める法閑寺(真宗大谷派)に大住心理相談室を開設(開業臨床心理士)。かたわら横浜国立大学非常勤講師も務める。あくまでも開業領域での心理療法の実践をフィールドとし、ユング派をベースにした心理臨床を行っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

inami

16
◉読書 ★3 心理学の三大巨匠といえば、「フロイト」・「ユング」・「アドラー」。アドラーについては何冊か読んでおり・・そういえばユングは?ということで読んでみた。ユングは、フロイトの精神分析学から分かれ(共同研究者のアドラーも分かれた)、分析心理学を創始した。本書は真宗寺院の住職でもある著者が、ある解難性同一障害者への60回に及ぶカウンセリングを通して、ユング派心理療法をベースに傷ついた心を癒す理論と技法について述べている・・「心とAI」に興味があるが、そもそも「こころ」とはなんだろう?「こころ」≒「脳」2019/06/01

うえ

10
心の病に関して、フロイトは因果論的、ユングは目的論的な立場に立つという。フロイトの考え方は自然科学的な装いをもってはいる。更に因果論にも2タイプ考えられ、条件さえ揃えば常に同様な結果を導き出すもの。もう一つはクライアントが「自分が苦しむのは過去このような体験があったため」と信じこむことによって成り立つもの。ゆえに自然科学的な装いをしていても「きわめて主観的な性格を持つ」とのこと。ユングのタイプ論は、「枠組みに固執してクライアントをラベリングしたいという誘惑から我々を解放」してくれるという。2019/06/21

Asakura Arata

2
師匠の著作。ユング心理学の内容が対象関係論的に解説されている。自己開示のところが面白かった。2010/09/02

Kimitaka Imaizumi

1
カウンセリングの実例解説に加え、ユング派心理学の基礎知識の解説もある。アニムスの解説はいつもピンとこないのは、男だからなのだろうか2019/08/12

yomayoma

1
臨床の知。動的。症状の目的論的把握。柱の概念はある。セラピスト側の赤裸々な部分。2016/03/04

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