ちくま新書<br> 「こころ」の本質とは何か―統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ シリーズ・人間学〈5〉

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ちくま新書
「こころ」の本質とは何か―統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ シリーズ・人間学〈5〉

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  • サイズ 新書判/ページ数 219p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480059956
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0211

内容説明

マニュアル化された現代の精神医学は「こころ」を身体メカニズムの一種ととらえ、正常と異常の境界線をひいてゆく。これに対して本書は、「こころ」の病はけっして「異常」ではなく、人間の「こころ」の本質の、ある現われとして把握する。こうした立場から本書は、統合失調症、自閉症、不登校という三つの「ふしぎ」を取り上げ、「個的」でありながら「共同的」でもある「こころ」の本質に迫ってゆく。私たちの「こころ」を根本から考え直す上で示唆に富む、人間学的精神医学の試みである。

目次

第1章 「精神医学」とはどんな学問か(「人間学的精神病理学」という流れ;人間の原理論から症状論・局在論 ほか)
第2章 統合失調症というこころの体験(統合失調症のふしぎ;統合失調症の苦しみと三つの可能性 ほか)
第3章 「精神遅滞」と呼ばれる子どもたち(精神遅滞と自閉症;精神発達とはなにか ほか)
第4章 自閉症のこころの世界(自閉症の発見と研究のはじまり;カナーは自閉症をどうとらえたか ほか)
第5章 不登校と共同性(学校制度のはじまり;わが国の学校の成功 ほか)

著者等紹介

滝川一広[タキカワカズヒロ]
1947年生まれ。名古屋市立大学医学部卒業。名古屋市立大学医学部精神医学教室、岐阜精神病院を経て84年より名古屋市立児童福祉センターに勤務。95年より青木病院に勤務。愛知教育大学障害児教室教授等を経て、現在、大正大学人間福祉学科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

10
小浜逸郎氏と佐藤幹夫氏が主催した「人間学アカデミー」を新書化。『「こころ」はどこで壊れるか』と『「こころ」はだれが壊すのか』の続き。2004年出版だが<情報技術、交通技術の高度な発達によって、今日では、地球のどこかで起きることがただちに人の心理や現実生活に多面的な影響をもたらします。しかしその一方、私たちは、個別の身体という、この限られた小さなものから自由に脱するわけにもいきません。この大きな落差の間で、私たちは「心」の方位をどう定めたらよいのか、そのために考えるべきことは?>という視点は、今でも通用。⇒2020/12/29

dometaro

3
面白かった。ポイントは異常と正常が連続的に語られるところかな。発達する中でヒトはいろんな事を実は経験してる。共感ってそういうところから生じるのかもしれない。一つ一つ蓋を開けて自分の中の異常性?みたいなものに向き合う事も必要なんだろう。ダブルバインド社会をどう生きていくのがいいのかなぁ2011/08/30

YASU

1
人は他者との共同性をとおして(依存しながら)認識と関係という両側面を発達させる.その共同性が解体する(揺らぐ)ことへの恐れが統合失調症の諸症状.主に関係面の共同的発達の遅れが自閉症という現象.という本書の解説はとても腑に落ちる.2020/12/06

お茶

1
心理学を専攻している妹からもらって読んだ。個人的に、これはなかなかの名著なのでは?と思った。『優生学と人間社会』を読んだ時もそうだったが、個人性と共同性の矛盾が、現代の諸問題の多くを通底するものになっているのだと改めて思った。また、説明の仕方がとても丁寧だった。内容については所々難しいと感じる部分があったので、また読み返したいと思う。2018/08/19

1
精神医学(人間学的精神病理学)の立場から、統合失調症・精神遅延・自閉症・不登校について扱う本。「個人と共同の相剋」という、精神医学の立場でありながら、社会的な視点をとっている。近年、発達障害がよく話題になっているが、それを「合理的・正常からの逸脱・異常」としてではなく、「共同性に対する遅れ」として捉えるという視点は重要であると思う。統合失調症や自閉症の人に対する考え方を変えてくれる。語り口は平易で、わかりやすい。2017/06/30

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