ちくま新書
学力低下論争

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  • サイズ 新書判/ページ数 252p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480059598
  • NDC分類 372.1
  • Cコード C0237

内容説明

分数ができない大学生、勉強時間の顕著な減少。いま子どもたちの学力が低下している…。こうしたショッキングな見解をめぐり激化した学力低下論争の背景には、実に多様な争点が複雑に絡みあっている。本書は、各論者の主張を丹念にたどりつつ、彼らの役割意識や動機までをも考慮することで、学力低下論争の構図を明快にときほぐす。さらには、論争を踏まえた上で、「『ゆとり』より『みのり』ある教育」を提唱する。

目次

序章 学力低下論争の構図
第1章 学力低下論の源流
第2章 学力低下論争の火ぶた
第3章 論争の展開とその影響
第4章 論争をひもとく
終章 みのりある教育に向けて

著者等紹介

市川伸一[イチカワシンイチ]
1953年東京都に生まれる。東京大学文学部卒業。埼玉大学、東京工業大学を経て、現在、東京大学大学院教育学研究科教授。文学博士。専攻は認知心理学、教育心理学。学習、推論、理解といったテーマを、教育実践と関わりながら研究している。教育課程審議会、中央教育審議会等の各種委員会にも参加してきた
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おらひらお

6
2002年初版。論争の始まりから出版当時までの変遷を批判的に概観し、展望を述べた本です。たしかにゆとり教育よりみのり教育のほうがよいかも。ちなみに大学生が分数がわからない云々の話は僕の大学の時代でした・・・。あと、ある論争にマスコミが介在すると誇張した表現が好まれ、話が大きくなる傾向があるみたいですね。なお、ゆとり教育を進めた公立学校と無視した私立学校の対比はわかりやすくてよいです。そこににゆとり教育陰謀説が成立するかどうかは不明ですが・・・。2012/08/01

Hiroki Nishizumi

1
学力に対する対応は難しい、と改めて感じた。教育およびエリート養成の機会均等方針は維持してほしいと思った。2024/11/19

K

1
本論争にかかわった主要論者の主張を非常に中立的な視点から整理してくださっており,各論者の主要な論点や背景などが概観できました。市川先生が最後に示唆を与えてくださったように,この学力低下論争をどう位置付け,そこから私たちは何を学んだのかを今一度振り返って考えることは,昨今推進されているアクティブラーニングをどう捉えるかという点についても重要な視点をもたらしてくれるように思います。2017/04/20

pocky

1
学力低下論争。様々な視点から分類してまとめてある印象。物事を考えるとき、多面的な視点と見解が必要だと改めて認識。教育関係者は読んでみてもいいかも。2015/02/24

mattsun

1
さまざまな論者の主張を紹介し、分類する本。あまり、著者の自説は記載されていない。2009/05/25

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