内容説明
心理学で不安ととらえられる現象は、整体では胸の緊張であり、腰推をゆるめれば解消する。つまり身体が心をドライブしているのだ。整体とワークショップで20年間見つづけてきたかずかずの身体の物語から、医学とは異なる身体像を提示し、気持ちのいいからだを手に入れる方法を紹介する。
目次
序章 「胸騒ぎの腰つき」の謎
第1章 身体はメディアである
第2章 「不眠」の腰つき
第3章 身体観を整体する
第4章 身体が心をドライブする―「われ思う、前に身体あり」
第5章 身体が世界を生む
第6章 身体をめぐる空間―この200年間の変貌
第7章 「胸騒ぎの腰つき」と進歩主義
著者等紹介
片山洋次郎[カタヤマヨウジロウ]
1950年川崎市生まれ。東京大学教養学部中退。現在、気響会整体道場を主宰。20歳代半ば、自身の腰痛をきっかけに整体に出会う。その後「野口整体」の思想に触発されながら独自の整体法の技術を創り上げ、気響会整体道場を開いて多くの人の身体と心の間のコミュニケーションを回復してきた。21世紀を、身体がものを言う時代ととらえ、身体の現場から、「身も心もチョット楽になる方法」を提言している
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感想・レビュー
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ねこ
90
なんだか不思議な内容でした。整体は謎に満ちている。末期がんとの戦いは精神力のウエイトが70%だとか、「気が合う」とは(ニュー波)という振動を各個人が持っていて、互いに気が合う人はそのニュー波の波動が近しいとか、首の横の筋肉の緊張が強いと夢を見やすくなるとか何だか初めて聞く事が多かった。「骨も筋肉も内臓も脳も水に浮かんでいる」はなるほどと感じたし、道教は基本的に“長寿(神仙)の宗教“も知らなかった。方法序列やユークリット幾何学の引用もあったりタイトルから逸脱する事、多めですが私の知らない事てんこ盛りでした。2025/03/14
さっちも
16
適当に書いてる訳ではないだろうけど、題からあまり脱線するのはさー。新書なんだから。根拠が疑わしい何となくそうかもしれないという話が続いて、整体らしいといえば、整体らしいが。過去整体で結構救われていて、西洋医学では語りえない身体へのアプローチを知りたく買ったが途中で挫折2023/09/21
ジュリ
3
体と心はつながっている。胸骨がかたまっているとパニック障害のようになってしまうそうだ。不眠は腰骨と関係がある。2013/05/18
米川青馬
3
読了。整体の視点から、様々な話題を繰って現代人の社会と身体の関係を説明してくれる。たとえば、自分のやりたいことに集中する身体と他人の評価に依存して外発的集中を続ける身体では在り方が違うという。外発的集中を続けてきた身体は息を吐くときですら緊張していて、呼吸がかなり浅い。そうして息詰まる緊張をして前のめりになっている上半身と同時に、仙骨が後傾し、人の重心は後ろに下がっているのが現代の特徴だ。「生きるための希望を失っている」からだという。しかも、これが胸の過緊張につながり、様々な身体の不調を生み出している。2012/04/26
Asakura Arata
2
もう少し、技術的なところを充実してほしかった。2011/03/27