ちくま新書<br> 日経小説でよむ戦後日本

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ちくま新書
日経小説でよむ戦後日本

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480058911
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0234

内容説明

日本経済新聞の連載小説が、『下天は夢か』や『失楽園』のような大ベストセラーを生み出してきたのはなぜだろうか。それはこの新聞が、戦後日本を支えてきた経済システムの激変を最もジャーナリスティックに映し出してきたからである。変容を迫られる企業社会に「日経小説」は今後ますます「日経平均」と同じくらい日本経済の現状と未来をしめす手がかりとなるのである。明日を生き抜くための、ビジネスマン必読の書。

目次

第1章 新聞小説としての日経小説(『失楽園』に見る新聞小説の特徴;新聞小説のはたらき)
第2章 日本的経営と歴史小説(歴史小説の意義;人情から情報へ ほか)
第3章 「いま」を描く現代小説(世代の違いを読む;価値観の変化をうけて ほか)
第4章 高度成長以降の企業と家庭(運命共同体がゆさぶられる;七〇年代の進歩と調和 ほか)

著者等紹介

小野俊太郎[オノシュンタロウ]
1959年生まれ。東京都立大学卒。成城大学大学院単位取得中退。現在、成蹊大学文学部講師。専攻は英文学。日本シェイクスピア協会、日本文芸家協会、日本推理作家協会、各会員。変容しつづける社会のなかで、男女の生き様がどのように映し出されているかを、おもに文学作品を通して切り取り紡ぎなおす作業を行っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ちくわん

20
2001年4月の本。日本経済新聞に連載された小説から日本的な経営・日本の社会の変化を読み取る。新聞の役割から考えると、なぜそこに小説があるのか(日本と韓国だけらしい)。すでに、ここに「日本的なもの」がある。個人的には面白かった。2020/11/28

kenitirokikuti

2
2001年の新書。90年代後半は渡辺淳一『失楽園』が盛んに話題になっていた。今は昔という感じ。もうネット普及時代なので、日経新聞の連載小説の位置は20世紀と異なっている。団塊ジュニアは日経新聞小説読者の最も若い層だと思うのだけど、ミレニアム世代の方向に合わせるのが標準だよな。2016/09/22

siomin

0
日経新聞に連載された小説から戦後日本の諸相を反映しているというのが著者の主張で,小説の引用を踏まえて,戦後日本経済の変容を見出しています。日本型雇用慣行の変容,バブルとその崩壊,女性の社会進出…。日経新聞がビジネスパーソンの多くが読んでおりそこに書かれていることが共通認識となっており,新聞小説のなかでも「樅ノ木は残った」「失楽園」など話題作も生み出しているだけに,特徴があるのは間違いない。ただ,同時代の諸相を無視した小説を発表するのは難しいことを考えると,著者の主張は我田引水とも言える気がします。 2017/06/18

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