内容説明
「人のいる雰囲気」を重視した空間表現こそが、日本建築の本当のおもしろさであり、世界に発信すべきユニークな特徴だ!日本の古建築を味わうには、西洋流の建築理論とは違うアプローチで、工匠たちが何を大切に表現したかを知る必要がある。厳島神社、法隆寺、東大寺、平等院鳳凰堂、二条城、妙喜庵茶室待庵、桂離宮古書院…。実際に訪れて、風や光や人びとのつくる雰囲気の中ですばらしさを実感しよう。ルネサンス建築論の専門家が、自由な目線から名建築を幅広く取り上げ、臨場感をキーワードに再評価する、全く新しい建築案内。
目次
1章 日本人には好みの雰囲気がある
2章 配置と構造が表現内容を性格づける
3章 宗教建築を叙情的に表現する
4章 社会的威厳を構える
5章 庶民の芸術心を育てる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とみしん tomisin555
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上賀茂神社橋殿から桂離宮古書院まで、年代順に9つの建築物を、その歴史的価値から取り上げたもの。奈良、京都が中心になるが、著者は「日本の古建築は、その場の雰囲気を巧みに取り入れている」という。部屋内と外観、それぞれの切り取り方の意味合いの解説に度々納得させられ、まだ行っていないところにはぜひ行きたいと思うようになった。そして図面や写真も多く掲載されているけれども、ネットで画像検索しながら読み進めると一層理解が深まることにも気づいた。いろんな角度から対象物をとらえた画像がどんどん出てくるんだから。2019/02/07
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