内容説明
グランド・ゼコールは革命のさなかの一七九四年、強烈なナショナリズムを背景に、理性にもとづいた国家の創出と拡充をめざして作られた。それ以来、優れた知識人を数多く輩出して、今なお文化の世界だけでなく政・財・官の指導層に人材を送り続けている。フランスの国運を担った超エリートシステムの二百年の軌跡を、興味深いエピソードを交えて紹介する。
目次
第1章 フランスの小、中学生
第2章 大学入学資格試験
第3章 準備学級
第4章 歴史は二百年前にさかのぼる
第5章 体制か反体制か
第6章 三人の文学者
第7章 戦争そして戦後
第8章 ソフィーとピエール
第9章 二十一世紀の知をもとめて
第10章 現代の「ノアの方舟」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masabi
11
「エリートの作り方」というタイトルに反してエリート養成機関であるグラン・ゼコールの歴史的経緯などが中心となっている。筆者が後に出した「指導者はこうして育つ」とほぼ同内容となっており、読んで損した。もっと各機関での学習内容を知れればよかったのだが。2016/06/29
rbyawa
1
グランド・ゼコール(フランスの超エリートの選抜システム含め)、というよりはどっちかというとエコール・ノルマル・シュペリウール(高等師範学校、要するに先生の学校な)に関しての本だったかなぁ、と思うんですが、エリート校にしちゃ面白いっていうか、型に嵌めようとしてもはみ出すのは「さすが」と言ったところでしょうか。社会学、というよりはエコール・ノルマル紹介と、グランド・ゼコールの現在のあり方が別個に並んでいたという印象。ま、良い新書です。2009/11/15
ゆあ
0
「エリートのつくり方」というよりは、フランスの教育の紹介・歴史を含む説明という感じ。 1995年発行なので、「情報が古いんじゃないか」という不安はあるものの、高等教育が果たすべき役割や在り方を考える上では、変わらず役に立つ内容もあった。2014/03/03
Peko I
0
教育制度を知ると、その国のことが解る。エリート養成学校であるグランド・ゼコール(ナポレオン1世のころに作られた学校)とその準備学級の話が興味深い。仏がエリート育成のために行うのは、詰め込み教育。エリートには知力・体力・精神力が求められ、入試には体力も判定の材料になる。仏は本質的に「個人主義者」だが、多種多様な価値観の人々がコミュニケーションを取るためには「理性だけが尺度」であり、それが徹底した哲学教育に現れている。などなど。2014/02/03
Pochi
0
すんごい良書なのに、題名で損をしている。 フランスの高等教育制度をコンパクトにまとめた素晴らしい本。 フランスの思想や教育制度に興味のある人は分かりやすく手軽に 読める本です。2009/02/16