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内容説明
日本の外に出ることを禁じられた鎖国時代に、正史にあらわれないたくさんの日本人が海外にいた。そのほとんどが沿岸で操業中、嵐にまき込まれたり、方向を見失って漂流せざるを得なくなった人びとである。顔かたち、体格などまったく違ううえ、ことばも通じない見知らぬ地で、彼らはどうやって日本に帰ろうとしたのか。世界各地に足跡を残した漂流者を追った、著者の長い旅。
目次
第1章 ジョン万次郎―日本のエイハブ船長
第2章 アメリカ彦蔵―リンカーンと握手したただ一人の日本人
第3章 音吉―太平洋を回った因縁の輪
第4章 音吉、久吉、岩吉―ロンドン公文書館の金釘流
第5章 大日本平四郎―墨痕黒々とした墓標
第6章 初太郎―ラテンの社会と共鳴した漂流者たち
第7章 力松―帰国をあきらめて日本人の世話に徹した男
補遺1 山田長政―大漂流時代のまえに
補遺二 木曜島のダイバーたち―北オーストラリアの真珠貝採り
あとがき―阿倍仲麻呂
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こだま
9
鎖国をしていた江戸時代の日本から漂流してしまい外国にたどり着いた人々に思いを馳せながら筆者が現地に赴く内容です。エッセイのような感じです。2016/12/20
えすてい
1
「歴史書」というよりかは、著者が漂流民の足跡を辿るエッセイのちょうな本。歴史小説や歴史番組でもおなじみの漂流民から、まず取り上げられることのない「知られざる日本人」の足跡を追うものまで、結構幅広い。
Nene
0
ジョン万次郎のことを読みたくて、図書館検索で見つけて借りた本。内容以上に、著者の文章がとても上品なことに感銘を受けた。旅で感じた微妙な心の動きを、文章で表現することがとても上手。彼の書く本をもっと読んでみたいと思った。2018/05/08