ちくまプリマーブックス<br> 乞食とイスラーム

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ちくまプリマーブックス
乞食とイスラーム

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  • サイズ B6判/ページ数 213p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480041791
  • NDC分類 K368
  • Cコード C8336

内容説明

宗教と密接な関係のイスラーム社会を乞食から読み解いたユニークなイスラーム紹介。

目次

第1部 乞食のいる風景(イスラーム生誕;祈りの姿;乞食のいる風景;乞食の収入;乞食の策略 ほか)
第2部 乞食のテクニック(初期イスラーム時代の乞食;だましのテクニック;乞食とモスク;アブードゥラフと『サーサーン詩集』;アラビア語の力;口先三寸の世界;二つのマカーマート;理想の乞食像)
第3部 歴史をゆるがす乞食たち(乞食の王;貴種流離譚;物語師;イブン・バトゥータの発見;ハラーフィーシュとは何か;マムルーク朝社会 ほか)
第4部 メッカにもどる(メッカの乞食たち;乞食と巡礼;喜捨・慈善・寄進)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

C-biscuit

13
図書館で借りる。以前読んだ本にスーダンではプロの乞食がおり、大卒初任給を圧倒する金額を稼いでいるとの引用があった。この本の引用であるが、なるほどと思う内容。敬虔なイスラム教徒が多い中東において、施しが天国に行けるというような教えであり、それも手伝って乞食という商売が成り立っているようである。この本はイラクがクウェートに侵攻した当時の本なので、現状がどうであるのはか不明であるが、ある国では国が豊かになって、乞食撲滅運動をしても成果が上がらなかったとのこと。それぐらい稼げる職業?ということのようでもある。2020/12/24

Inzaghico

8
本書では一貫して、物乞いは稼ぎのいい「職業」だとしている。エジプトでは、1991年に教師をしていた男性が給料が安すぎて将来を悲観し、自殺した。この教師の月収は3000円。一方、1年後に新聞で報じられたカイロの乞食王の月収は10万円だ。また、1991年にスーダンの首都ハルトゥームに新札の交換のために、物乞いが銀行に現れたが、その額なんと日本円にして3300万円超!2020/01/29

hajimemasite

1
乞食とイスラーム、というよりは乞食とイスラーム社会、といった感じの本。イスラーム成立直後、とまではいかないものの、千年以上のイスラーム史において、その社会に存在し続けた乞食という存在の文献を、現代における著者の体験を交えながら紹介する作品。記述はアラブ世界がメインとなっている。学術的な内容を期待すると落胆するが割と包括的によくかかれており、初歩的なイスラーム社会に関することの説明などもあり、とっつっきやすかった。2016/03/06

hardm175r

0
アッラーからお墨付きをもらった乞食という職業。驚いたのが普通の職業よりも給料も高い場合があること。 日本では乞食というのはネガティブな感情しか抱かないが、国が変わればこうも印象が違うかのかと・・・。 全くわからなかったイスラム世界が、ほんのちょっとわかるようになりました。2010/09/15

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