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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さゆう
1
小中学生を対象とし、一見サザエさんのような楽しげな挿絵で山登りを紹介しているが、読後印象は一変する。怖いもの知らずな青年期に冬山登山に挑戦し、パートナーと両足の半分を失う、その後登山が止められず、血を流しながら山に登り続ける、日本人初登頂に成功した氷壁、そして相棒の死など。なぜ山に登る?人死にすぎでは?と思いながら、小中学生パートを読み進めると、こちらも不穏な空気が流れ出す。斜面を上手に登る手法(三点確保)、ロープを使った安全な崖の降り方。これは必要か?必要なのだろうか。山の楽しさと危うさ、カオスな一冊。2024/12/03