ちくま文庫
「妖しの民」と生まれきて

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  • サイズ 文庫判/ページ数 327p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480039408
  • NDC分類 912.7
  • Cコード C0195

内容説明

東映ヤクザ映画の名作を数多く遺したシナリオ作家・笠原和夫。その半生は映画さながらに凄絶な日々でもあった。放蕩者の父への殺意。何度も入れ替わる義母との確執。転校、動員、海軍、敗戦。そこで体験した人間の冷酷さと温もり。連れ込み宿で働きながら目にするアメリカ兵とパンパンの素顔。そして映画への夢。昭和の心をワシ掴みにした笠原ワールドの原点。

目次

「妖しの民」と生まれきて
木挽町の「パリ祭」

著者等紹介

笠原和夫[カサハラカズオ]
1927年東京日本橋生まれ。日本大学英文学科中退。さまざまな職業の後、東映宣伝部、脚本課を経て76年よりフリーとなる。時代劇、ヤクザ映画、戦争映画など数々のシナリオを執筆する。主な作品に『日本侠客伝』シリーズ、『博奕打ち総長賭博』『仁義なき戦い』シリーズ等。2002年12月12日死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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こうすけ

23
脚本家・笠原和夫の壮絶な生い立ちと脚本家になるまでの自伝。戦後、米兵相手の連れ込み宿で働いていた頃の話は映画そのもの。笑いを交えた語り口が面白く、作者とともに昭和の歩みを辿ることができる。あとがきの「昭和72年」というのも効いている。成り行きとか偶然で脚本家になったと思っていたら、若い頃からそのことだけを志し、修行し努力していたのを知って感激。2021/01/09

2
主に「仁義なき戦い」の脚本家として知られる氏の自伝。彼の作品が持つエネルギッシュな魅力はまさに昭和という時代、彼が歩んだ人生にその源泉があったのだろう。2017/12/29

Gen Kato

1
再読。笠原和夫氏の自伝的エッセイ。戦中世代の青春と屈託が痛切に描かれています。若き日の写真が掲載されていますが、相当カッコいいです。2014/07/22

ホッタタカシ

1
『仁義なき戦い』などのやくざ映画、『二百三高地』などの戦争映画で知られる脚本家・笠原和夫の自伝というか私小説だが、彼の“アウトロー”志向の原点が垣間見えるだけでなく、昭和20年代という時代を描いてすこぶる面白い。特に、銀座のラブホテル「グリーンハウス」のボーイ時代のエピソードの数々はどれも強烈。ここを舞台にした『グランド・ホテル』のような映画を作ってもよかったのでは、とさえ思う。2013/11/08

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