内容説明
大正12年(1923年)9月1日午前11時58分にマグニチュード7.9の大地震が帝都を襲った。関東大震災―死者約10万人のこの未曽有の大惨事を、ひとびとはどのように生き延びたのだろうか。瓦礫と化した銀座、倒壊した浅草十二階、バラックでさっそく商売を再開させた食堂、すぐに開設された病院や学校…東京都慰霊堂に残された未公開写真を多数含む250点が震災の被害と復興を活写する。
目次
遭災地の一巡記(徳富蘇峰)
関東大震災と新聞(石黒重光)
被服廠跡と震災記念堂(木下直之)
横浜・湘南地方の関東大震災被害(林華子)
震災という「日本」をとらえるまなざし(金子隆一)
バラックの類型―今和次郎のフィールドワーク(中谷礼仁)
里見〓と関東大震災(武藤康史)
関東大震災と都市計画(越沢明)
流言が生んだ悲劇―朝鮮人の虐殺(山岸秀)
聞き覚えの記(小沢健志)
東京都慰霊堂のこと(西川修三)
東京というまちを守る(岡部恒雄)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ymazda1
1
浅草十二階、被服廠、吉原弁天池、甘粕事件などなど・・・関東大震災というと色々と思い浮かぶものはあるけど、実際にどんな様相だったのか想像するのは自分には難しくて、この本も当然ながら震災後の写真がほとんどなわけで、今でも「その最中」は自分には想像しきれなかったりする。。。
Gen Kato
1
再読。倒壊した家屋や橋梁、熱で曲がったレール、そして無残な骸となって並べられるひとびとの姿が克明に残されている。東京はこの20年後にまた空襲で焼き尽くされるのだからやりきれない。2013/08/13
イカ男
0
あの大参事の中、これだけの写真が残っていることに、ただただ驚く。そして、地震の被害は東京都心よりも横浜地区のほうが甚大であったことも知る。2010/10/30
doremi
0
初出かどうかはともかく、初めて見る写真が多かった。民衆のバイタリティを感じたけど、悲壮感が漂う人のは除外しただけ?2010/04/23
naftan
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復興にかかわる軍人の写真をはじめて見た。2009/10/25
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- 和書
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