ちくま文庫
現代民話考〈11〉狸・むじな

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 424p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480038210
  • NDC分類 388.1
  • Cコード C0139

内容説明

狸とむじな。同じものだ、いや違う。説はいろいろ。いずれにしても、狸やむじなと共に暮らしていた村の人たちの話は面白い。人を呼んだり、歌ったり。嫁入り火も点せば、焚火もする。いたずらばかりか、人助けまでする、という。ゆたかな感性と想像力の産物。

目次

狸・むじなの火
腹つづみや踊り場
狸・むじなの音まね
狸・むじなのいたずら
妖怪やら何やらに化ける
人に化ける
女に化ける
化かされて
狸・むじなの仕返しやたたり
狸・むじなの人助け〔ほか〕

著者等紹介

松谷みよ子[マツタニミヨコ]
1926年、東京に生まれる。作家。「びわの実学校」同人。松谷みよ子民話研究室主宰。『龍の子太郎』(国際アンデルセン賞優良賞受賞)『ちいさいモモちゃん』(野間児童文芸賞受賞)『あの世からの火』(小学館文学賞受賞)など著書多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ワッピー

33
本巻は化けるケモノの西の横綱ともいうべき狸(と狢)にフォーカス。狸に化かされた話、逆に捕まえたり討ち取った話、神隠しに遭ったり、たたりや仕返し、恩返しまでたくさんの聞き書きを収録。狐とかぶるところは多く、地方によってはムジナと呼ぶものが狸・狐と厳密に区別していないところもあるようです。狸の本場のせいか、四国の話が目立ちます。妖怪と連携した狸がいると思えば、逆に人間を妖怪から助けたり、狸と人間の友情が生まれる話、とバリエーションもある。藪に入ってしまったボールを拾ってくれたり、心を許した人間の家にごはんを⇒2023/10/31

けん

3
童話作家として有名な筆者による民話収集の結晶『現代民話考』シリーズの11巻。タヌキ・ムジナに関する明治~現代まで膨大な言い伝えをまとめた本。非常に面白いのだけれど、地方のご老人による語りが、そのまま記録されている部分が多く、方言やかつての習俗などの理解が追いつかなくて、完読までに時間がかかってしまった。全国各地のタヌキ(ムジナ)にまつわる怖い話、可愛い話、不思議な話が満載。中部以西の日本海側や九州はちょっと少なめ。やはり四国はタヌキ王国だけど、高知はタヌキに厳しい人が多い。等々。折に触れて再読したい。2020/08/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/324204
  • ご注意事項