ちくま文庫
現代民話考〈10〉狼・山犬・猫

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  • サイズ 文庫判/ページ数 438p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480038203
  • NDC分類 388.1
  • Cコード C0139

内容説明

全国各地からの、狼・山犬、そして猫にまつわる、奇怪と恐怖と笑いに満ちた報告。のどにささった骨をとってもらったお礼に、鹿の後足を一本持ってきた狼の話。信仰の対象になった神秘的な狼。猫に魅入られる。憑かれる。たたられる。化け猫たち。猫の会議。ふしぎな話ばかり。

目次

第1章 狼・山犬(狼・山犬考;狼や山犬へのおそれと親しみ;おそろしい狼;狼のくらし;狼神)
第2章 猫(猫考;猫の怪;猫の笑い;猫さまざま)

著者等紹介

松谷みよ子[マツタニミヨコ]
1926年、東京に生まれる。作家。「びわの実学校」同人。松谷みよ子民話研究室主宰。『龍の子太郎』(国際アンデルセン賞優良賞受賞)『ちいさいモモちゃん』(野間児童文芸賞受賞)『あの世からの火』(小学館文学賞受賞)ほか著書多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ワッピー

32
現代民俗学の基礎ともいうべき、松谷みよ子さんの素晴らしい企画。20代から読み始めたシリーズにようやく回帰。この巻では狼・山犬(本書では厳密な区別はない)と猫の伝承を収集。こうして並べられると、全国で共通して語られる話の同一性が明らかになるし、一方で違う要素がある地域性もまた見えてくる。狼は人にも害を及ぼすものとして恐れられつつも、一方で人間を守護し、あるいは交渉が成り立つ身近な存在でもあったことがわかります。夜道を歩いて家に無事に帰り着くと送り狼にお礼に塩や小豆飯をやったりする話はほぼ全国に分布している⇒2021/04/17

モヒート

6
タイトル通りの獣達に関する貴重な伝承や体験談をまとめたドキュメンタリー。場所は違えど、送り狼への御返しに小豆粥や塩を与えるケースや、狼・山犬が口に引っ掛かった骨を取ってくれと人間を頼る話が多いのが面白い。猫エピソードの部分は、一応怪談や伝承も取り扱ってるけど、ともすると「うちの猫ちゃんこんなことするの」な猫飼いあるある話に傾くのが微笑ましい。2015/11/29

戦狐

2
狼・山犬編目当てで読んだが、猫編が前者と違って絶滅せず身近にいる動物だけに湯治に行く猫や手ぬぐいで顔を洗う猫などの妙におかしく生々しい話が多く収録されていて楽しめた2018/11/15

Megumi221

0
2014/07/23

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