内容説明
科学特捜隊のハヤタ隊員が、フラッシュビームをかざすと、銀と赤に輝く巨大ヒーロー・ウルトラマンの登場だ！バルタン星人、レッドキング、ゴモラなど次々と出現する宇宙人や怪獣たちとの闘い！だれもが知っている人気作品に企画立案から脚本まで携わった金城哲夫が残した「怪獣絵物語ウルトラマン」ついに文庫化。「円谷英二物語」、シナリオ「ウルトラセブン」も収録する。
著者等紹介
金城哲夫［キンジョウテツオ］
１９３６年沖縄生まれ。中学卒業後、上京、玉川学園入学。玉川大学卒業後、円谷英二、関沢新一のもとで脚本家修業をつむ。その後、円谷プロに入社、「ウルトラＱ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「マイティジャック」「怪奇大作戦」などの特撮テレビ番組の企画立案に携わるとともに、シナリオ・ライターとしても活躍する。６９年帰郷。沖縄の放送界・演劇界に活動の場をうつすが、７６年に死去
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
65
ウルトラマン放映終了後に刊行された長編ノベライズ『怪獣大全集3怪獣絵物語ウルトラマン』の本文を文庫化したもの。ハヤタの心情や、何時も姿を消してしまうハヤタに対するマスコミの揶揄など、放映では触れられなかった描写もありとても面白く、そしてヒーローとしては当時描けなかったその部分こそが、同時収録されているシナリオ、ウルトラセブン最終話『史上最大の侵略』でのダンとクラタの関係へと結実している様な気がした。他にもシナリオ『ノンマルトの使者』や『円谷英二物語』も収録。ファンとしてとても貴重な1冊でした。2018/01/03
takaC
17
ウルトラマン世代として十分楽しめたが、第I部と比べると第II部はちょっと読み難かった。2012/04/30
おMP夫人
7
ＴＶシリーズの脚本を小説仕立てにした表題作ですが、金城氏が脚本を手がけていない「故郷は地球」などのいくつかの話が割愛されているのは残念かと。また児童向けらしく、初期ウルトラシリーズの裏の顔である、米軍占領下の沖縄で生まれ育った金城哲夫が物語の裏側に潜ませたものを期待する人には、少し物足りないかも。しかし本放送との相違点という見所はあります。さらに、私をここまで歪んだ大人に成長させたきっかけ（逆恨み）のひとつ、ウルトラセブン第42話「ノンマルトの使者」のシナリオが収録されているので、それだけで満足です。2012/09/05
どろんこ
2
ウルトラマンに変身したハヤタが「ガリバー旅行記」のガリバーになったような感覚に陥るシーンや、「ウルトラマンは僕の体のどこに潜んでいるのだろう」と疑問を感じるシーン。ウルトラマンとして動き、生きる、ある種の生々しい感覚が伝わる小説ならではの描写が見られて満足。2021/01/26
とんび
1
最近GyaO!でウルトラマンを観たばかりだったので、鮮明に映像が浮かんだのと同時に、本編と異なる部分もあって面白かった。特にダンがちょいちょい「敵前逃亡」することをマスコミに中傷されるシーンや、隊長がダンとウルトラマンの怪我の一致を不審に思うシーンなど、より大人な雰囲気。ただ、ダイジェストに近い本数なのは残念。2012/01/31
