ちくま文庫
禁演落語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 410p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480037213
  • NDC分類 913.7
  • Cコード C0193

内容説明

酒飲み、どろぼう、男と女…昭和十六年十月、戦時下にふさわしくないとして落語界が自主的に浅草の「はなし塚」に埋めた落語五十三篇を収録。また戦後の昭和二十二年五月、GHQ(連合国総司令部)の命令によって新たに「禁じられた」落語二十篇についての詳細な解説を付す。文庫オリジナル。初めての禁演落語集。

目次

開口一番「禁演落語」とは?
禁演集・前篇(一つ穴;庖丁;にせ金 ほか)
中入り「廓ばなし」の世界
禁演集・後篇(突き落し;ひねりや;辰巳の辻占 ほか)
占領下の「禁演落語」

著者等紹介

小島貞二[コジマテイジ]
1919年3月、愛知県豊橋市生まれ。新聞記者、放送作家を経て演芸・相撲評論家。日本放送作家協会々員、国立劇場演芸場運営委員、笑芸研究「有遊会」代表、相撲研究「貞友会」顧問、朝日新聞千葉版「千葉笑い」選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rakim

11
戦時下の情勢にふさわしくないと「はなし塚」に葬られた落語解説とその背景。盗人や色事や飲酒を語るのは不謹慎とした時代の歪みを「塚」に葬るという皮肉っぽさも今なら感じられます。保存しておきたい一冊。(積17/36)2016/08/15

siomin

1
戦時中に高座にかけられることがなかった落語の演目についてまとめた一冊。注目すべきなのは、政府や軍部ではなく、落語界の自主規制によって禁演の演目が決まったこと。野球は戦時下では英語を使わなかったけどそれは自主規制だったそうで、危急時では、上が禁止するのではなく、自粛したほうがよいのではという空気によって支配されるのがわかります。ほんとに戦争はめんどくさい。禁演落語のほとんどが廓話だそうで、自然と廓の世界を知ることになります。廓話を得意とした落語家は、かなり苦労したんだろうな。2021/05/29

いそぴ

1
聴く機会の少ない噺が読めるかと図書館で借りてみた。ちょっと毛色の変わったものが集められていて良かった。噺家達が自主的に封印したということだが、憲兵が見回って来ては途中で突然止められる、というご時世では「時局を重く受け止めていますよ」というポーズを見せざるを得なかったのでしょうね。戦争、本当にいやですね2020/06/19

1977年から

0
2003年

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