内容説明
哲学研究書と哲学入門書があふれかえる日本に本当の哲学者はいるのだろうか。「日本で哲学するとはどういうことか」「ニーチェは「彼ら」の哲学者」「“こころ”とは何か」「カントの女性観」「哲学者の死」等々最も根源的な問いを発し続ける著者の評論集。巻末に大森荘蔵氏との対談二篇を収録。
目次
1 日本で哲学するとはどういうことか(拝啓哲学さま;哲学者のいない哲学ブーム;無用塾 ほか)
2 常識からの解放(自分自身になること;哲学に「志」はいらない;差別感情と「好き・嫌い」 ほか)
3 イマヌエル・カントという名の男(カントの女性観;孤独な哲学者・カント;モラリストの笑い ほか)
4 哲学者の死(哲学者の死;軽蔑し、軽蔑される;大森哲学の遺産 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ラウリスタ~
11
最初の数十ページは面白かったのだが、あとはだらだら。中島という男は、哲学者でも哲学学者でもなく、好き勝手に適当なことしゃべって、それでいて哲学学者どもをけなす人間、という自己評価は別に謙遜でもなんでもない事実そのままらしい。だから、こんなんに影響を受けると哲学ニートが大量生産されるだろうし、それに対して「幸せになるのなんて簡単だ、他人に幸せだと見せつけるのが大変なんだ」ってうそぶくのもなあ。日本の哲学研究が日本に根ざしていない批判をするわりには、自分の文章は生活に根ざしていない(ちゃんと自分はアカポス)2014/11/20
yoake
2
こういうの読むと、自分は哲学者にはならないな、と思う。2009/06/25
豪力春太
1
大森荘蔵との対談は難解。2008/06/14
儚俣
0
『差別感情と「好き・嫌い」』が一番面白かった。哲学者で中島さんの恩師大森さんとの対談もよかったが、量子論やSFを知らずに否定的に語っちゃうのは如何なものかと思う。量子論を勉強したうえで過去は保存されない持論を展開すべき。2014/09/27