内容説明
ヨーロッパの少数民族地域や辺境を訪ね、食を含めた文化融合について考えつつ、食べ歩いた。各地で出会った伝統の味、おふくろの味も紹介する。巻末にレシピ付。
目次
旅の始まりは五カ国対抗ラグビー
スペインの中の異国―バスク
ガウディとダリの地―カタルーニャ
地中海の十字路―シチリア
海を越えた「イギリス」―ブルターニュ
緑の楽園の憂鬱―アイルランド
「小国」オランダの中の「小国」―フリースランド
ヨーグルトを食べながら―ブルガリア
南蛮を追う旅―マラッカからポルトガル、スペインへ
アメリカ南部の「フランス人」―タバスコに始まる旅
悠久の食卓―エジプトでヨーロッパとアジア、中東を考えた
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
斑入り山吹
5
なかなか面白かった。おいしそうで、お腹が空いてしまったよ。表を撫ぜるだけか、と思ったが、それなりの掘り下げもある。クレオールとケジャンの違いとかフリース人とか知らなかった。エジプトは今は全然状況が違うのが悲しい。バスクが特に気になるなぁ。2014/06/28
てくてく
3
一番最初がバスク、その次がカタルーニャ、といった、西洋料理と言われて思い描きがちな場所とは異なるところからヨーロッパの食文化を観察し始めているところが面白い。内容は森枝氏ならではの安定した食文化探訪記録で、寝る前に少しずつ読んで楽しんだ。スパゲティにタバスコというのが、日本であるていど定着した理由に関する考察が特に面白かった。2015/02/28
しまりんご
2
バスク地方、シチリア、カタルーニャ、ブルゴーニュ、フリースランド・・・など、いわゆる「フランス料理」「イタリア料理」などの大雑把な分類ではくくりきれない地域のヨーロッパの食文化にスポットを当て、著者が実際に旅し、食し、料理しながら紹介する本。民族の歴史についても考えさせられる。料理の写真も豊富!とても面白かった。2012/02/03
hibimoriSitaro
1
再読。1997年10月初版。図鑑かな? 食紀行文に現地のカラー写真がふんだんに附いている。製本の都合で16頁づつのカラー印刷パートがテキストの切れ目にお構いなく挿入される体裁で,ちょっと読みづらくなっているのが惜しい。元もと東南アジアが守備範囲らしい著者が欧州のマイナーどころ(失礼)を廻って舌鼓を打つ。いちばんおもしろかったのはタバスコの旅。2022/06/12
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- 和書
- 童子問 岩波文庫