内容説明
鳥類学者であり、ベルリン動物園の長年にわたる指導者であったオスカル・ハインロートと、世界的に有名な動物行動学者で、ノーベル賞受賞者であるコンラート・ローレンツとの間で交わたれさた、往復書簡集である。1930年から1940年にかけての173通の手紙は、彼らが動物行動学をどのように形成してきたか、そしてその萌芽期の問題点がどこにあったかをよく描き出している。原資料として重要であり、二人の人柄のにじみ出る貴重な肉声である。
目次
序章 一つの学問の発展過程
1 1930年9月~1931年6月―ワタリガラスをはじめカラス類の観察
2 1931年7月~1932年5月―鳥類における衝動行動
3 1932年6月~1932年12月―飛行能力と渡り
4 1933年1月~1933年9月―母鳥の誘い鳴きを識別する雛