内容説明
鋭い直感力と眼識、截然とした好悪感で綴った長編エッセイ。『マリアの目とフランス人の目との出会いはやっぱり、イリオモテヤマネコ同志の出会いだった』…など、極めつきの表現でピタリと決めた文章が随所にひかる。文学や文学者について書かれた珍らしい一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
amanon
4
会話文を丸括弧でくくる、無駄に長い文章を挿入する、改行が極端に少ない…学生時代綴り方の成績が良かったという本人の述懐を疑いたくなるほどの破格な文体。そして、話題の多くを占める他人の悪口、自分のダメ人間ぶり、ファザコン話…いささかゲンナリしながらもつい読み進めてしまうのは、著者の術中にはまったということか?本人も自覚しているようだが、この人森家の財産と人脈がなかったら、ただの社会不適応者でしかない。それでもいくつかの幸運が重なって、このような読み物を残したというのは、本人に読者双方にとって僥倖というべきか。2024/05/28
Adoの歌う『踊るポンポコリン』そっくりおじさん・寺
4
図書館の返却期限間際だったので、急いで拾い読み。しかし拾い読みするには勿体無く難しい改行少ない長編エッセイ。そのファザコンとフランシス礼讚には辟易するが、自分の好き嫌いに忠実な評論やあちらこちらに飛び回る内容は気紛れ書きの名に恥じない。この人の知識は芸術芸能から得た教養といった感じ。無人島や長期入院に持って行けば、間違い無く退屈しない一冊。これまた久しぶりに『ベスト・オブ・ドッキリチャンネル』を再読したくなった。まあドッキリチャンネルの方が面白いんだけど(笑)。2011/12/16
きのこ
3
この頃、疲れすぎてストーリーのある本が読めない。これはエッセイかと思ったら茉莉さんの著作からステキ文章を編者の人が抜粋し、テーマ別に並べたものだった。やはり漢字やカタカナの使い方がきらびやかで好き。麵麭とかチョコレエトとか。でも茉莉さんはこの一文に尽きるな。「私は子どもの頃、「パッパ」という親しい、愛してくれる人間を持っていた」 鷗外は、小堀杏奴さんや息子たちにとってはどうだったのだろう?2020/05/16
shizuka
0
森茉莉の文体にだいぶ慣れたきた。二度読みしてしまうほど沁みる文章が、たくさんある。が、私はどうも芸能話に興味が湧かないらしい。それが書かれている『ドッキリチャンネル』は、読むことはなさそう。エッセイ中実在人物は、当て字やそれとわかるように書いてあるが、わからない人は全くわからない。森茉莉のこのエッセイで、いちど読んでみたいなあと興味が湧いた作家も、誰だかわからない。気になる。2017/08/31
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