内容説明
「これでおれの、人生への出発点が狂ったようだな。うん、確かに狂ったんだ」。イキでライブで泣けて、抱腹絶倒の、精神の奔放さがそのまま文章になった類まれなる本。名・性格俳優が語る、“ガキ”の頃からのエピソード、戦前の日本映画界、そして怒り心頭の戦争、「日本帝国の糞ったれ。あ、いけねえ、鉛筆が折れてしもうたがな…」。死後なお“モノホンの”天才ぶりを披露する究極の言文一致、タイちゃん節に驚け。
目次
幼年期
弟
女郎買い
役者への道
青春時代に
四谷物語
前夜
京都にて昭和15年
日本の軍隊
幕間
捕虜
総括して言えば
解説 殿山さんのこと(吉行/淳之介)
文庫版解説 一発モンのナマ(町田/町蔵)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ともたか
9
殿山殿の戯れ文でござるよ。遊んで書いて暴露して。まあ人となりを よう表した本でありますなぁ。読んでお楽しみ下され。2017/03/25
章魚 たこ
2
まったくのアナーキーである。国家・軍隊・天皇制をこれほどまでに・・・まったくもって・・・。戦前新劇役者だったから、ある程度はサヨクなのは当然としても、まったくの・・・なのである。ちなみに、一般名詞はアナキスト、男性名詞はアナスキスト、女性名詞はアナアキスト・・・著名なアナキストから教えられました。2019/05/21
はなひ堂
1
破天荒な文体のエッセイ。読者を選ぶと思われますが、個人的には好きな部類です。2015/03/02
ひねもすのたり
1
文庫版の解説を書いてる「町田町蔵」って何者??肩書きがパンク歌手・・・もしかしてと思って調べたら町田康さんでした。 2012/04/05
guralis
0
大友良英さんのラジオで川上弘美さんがおすすめしていて、以前から気になっていた一冊でもあったので古本で購入。大変おもしろい本だった。稲垣足穂が出てきたり、戦前・戦中の役者さんの話なども興味深かった。もちろん今は亡き「色」の文化も。語り口はパンクで、パンクつながりかこの文庫版の解説は町田町蔵さん。2015/11/23




