内容説明
坂と路地と寺の町、谷中。古い火鉢や桶に植えられた草花、子供たちの遊び声があふれる路地。寺の門前には昔ながらの和菓子屋、煎餅屋。寺町の歴史と今を、谷中に魅せられた著者が何回も取材し、ていねいにまとめあげた一冊。添えた写真からも、下町の人情がふつふつと伝わり、寺社リスト・索引付きでガイドブックとしても最適。
目次
1 江戸のある町
2 日暮しの里
3 坂と路地と鉢植えの町
4 谷中墓地
5 朝倉彫塑館
6 上野桜木町まで
7 よみせ通りと谷中銀座
8 大名時計博物館
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
43
谷中愛を感じました。そして実際に一緒に谷中を散策している気分になります。2022/07/26
バニラ風味
9
今月初めに、森まゆみさんの講演会を拝聴。そのために、何冊か彼女の著作を読んでいて、この本もその一冊でした。小さな文庫本なのに、中身が濃く、谷中の見どころや、その歴史がずっしり詰まっています!そして、この著者、なんて博識なんだろう!とびっくりします。古きよきもの、場所が、今でも多々残っていると思われる谷中。でも、少しづつ、街並みは変わっています。歴史を覚えている方から聞き取り、記録に残すことの大切さ。自分の地元でもできたらなあ、と思いました。 2014/07/26
Koki Miyachi
2
森まゆみさんの谷中への愛情が溢れていた。谷中という街の姿から人の人生までとても丁寧に書かれている。細かすぎるくらい。地道にこういう街の記憶を残して行くことってとっても素晴らしい。谷中を知りたければこの本を紐解けばいい。そんな本だ。2012/10/10
いるか
1
まるで谷中の町を散策しているような感じでした。商店街、たくさんのお寺、緑豊かな広い墓地、そこに暮らす人々。この本に描かれた建物や風景など、今どれだけ残っているのかなと思うと寂しい気もします。コロナがもう少し落ち着いたら、この本片手にぶらりと歩いてみたいです。2020/05/29
いちはじめ
0
谷中の歴史、人……。地元の地の利を活かした見事なフィールドワーク1999/07/21