ちくま文庫<br> 失われた時を求めて〈3 第2篇〉花咲く乙女たちのかげに 2

ちくま文庫
失われた時を求めて〈3 第2篇〉花咲く乙女たちのかげに 2

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  • サイズ 文庫判/ページ数 470p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480027238
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

72
療養生活の中で生涯の友と言えるべき相手と出会えるのが印象的でした。少女たちとの交流が傷心を癒し、新たな恋とも出会います。湿っぽい内心が重みを感じさせますが、妄想と破局がおかしみを添えているようにも思いました。自意識を抱えながら過ごしていく時間に少ししんどさを覚えつつ、続きも読みたいと思わされます。2018/04/30

23
バルベックで生活を送る主人公は青年貴族サン・ルーという新たな友人を得る。また、副題の「花咲く乙女達」こと少女たちの一団と出会い、その中の一人アルベルチーヌに恋をするが…。今の主人公は恋愛云々より、思春期特有の性衝動の影響を受けた言動が多く、その辺りは読んでいてちょっと辛い。気持ちが多少理解できるがゆえに。好青年サン・ルーを見習って早く大人になって欲しいものです。事象に対する考察や受けた印象の表現は、この巻も素晴らしかった。2014/11/18

Ryuko

21
前の巻からの続き。「花咲く乙女たちのかげにⅡ」「土地の名、-土地」祖母、家政婦のフランソワーズとともにバルベックで過ごす主人公。サン=ルーという親友も得、画家エルスチールと知り合う。何よりも主人公を夢中にさせたのは「花咲く乙女たち」との出会い。知り合いになろうとエルスチールに頼み、彼女たちと親しくなっていく。中でも彼が好きなのは「アルベルチーヌ」ジルベルトの時ほどでないが、やはり妄想炸裂。今のところちょっとイタイ感じの主人公ですが、思春期のその感じは誰もが覚えがあるだろう。次巻以降幸せは訪れるのか???2015/10/26

かふ

17
『失われた時を求めては』は芸術論でもある。それぞれの恋愛対象がそれぞれの芸術と対応しているように感じられます。オデットは音楽、ジルベルトは文学、アルベルチーヌは絵画。アルベルチーヌの引き出すのは画家のエルスチール。エルスチールのアトリエで試作の絵で海と空の境界がなくなるというのは、ランボーの詩『地獄の季節』の「永遠」を思い出させる。以下、https://note.com/aoyadokari/n/n76765045f80b2022/02/18

しんすけ

13
「花咲く乙女たちのかげに」後半は最も印象的で、風景画を読む雰囲気がある。ここでは今後の物語の展開で重要な意味を持つ二人との出会いが語られる。 一人目はロベールと呼ばれるサン=ルー侯爵。 二人目はアルベルチーヌ。 他にサン=ルーの叔父シャルリュス男爵も登場しているが、この人物が重要な役割を演じるのはまだ先の話。 バルベックには「私」の祖母の学友であるヴィルバリッジ夫人も来ていた。サン=ルーは夫人の甥であり、「私」の到着後バルベックに現れる。「私」はサン=ルーに近寄りがたく感じたが、僅かな時間で友情が深まる。2021/08/27

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