内容説明
戦いと愛と聖なるものを主題にくり広げられる一大中世英雄ロマンス。円卓の騎士たちと聖杯探求の旅、王妃グィネヴィアと湖の騎士ランスロットの恋、トリスタンとイゾルデの悲恋など、神秘と謎に満ちた悲劇の英雄の物語。きわめて分かりやすい、アーサー王入門にうってつけの一冊。
目次
はじめに アーサー王の実像と伝説像
第1部 アーサーの誕生と即位
第2部 アーサー王と円卓の騎士たち
第3部 聖杯探求の旅
第4部 最後の戦い
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅてふぁん
57
一度は読んでみたいと思っていたアーサー王伝説。アーサー王と円卓の騎士について簡潔に分かり易く書かれているとのことで手に取ってみた。アーサー王とは魔法の剣を持って戦う英雄で、アーサー王伝説とはまさかのファンタジー小説だった…!てっきり実在の人物で素晴らしい功績を残した歴史的英雄だと思っていたのでかなりの衝撃だった(無知すぎてすみません)。この作品は小説ではないけれど、魔法や精霊などいかにも伝説!な要素がたくさん出てきて面白かった。アーサー王について書かれた色んな本を読んでみたくなった。2021/12/10
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】
31
**英雄物語**戦いと愛と聖なるものを主題にくり広げられる一大中世英雄ロマンス…キングアーサー!円卓の騎士たちと聖杯探求の旅、王妃グィネヴィアと湖の騎士ランスロットの恋…。今宵、神秘と謎に満ちた悲劇の英雄の物語が幕を開ける!?(紹介文・他より)――素晴らしい出来栄え!西洋でいまなお愛され続けられるが故に、時代ごとに様々なアレンジが加わり続けるご存じ『アーサー王物語』。 ⇒続き2013/09/22
TSUBASA
18
五世紀前後、イギリスに君臨した英雄アーサーと彼に遣えた騎士たちの物語。今日に至るまで人々を魅了してやまない英雄の物語は実に興味深い。しかし、いかにせん古い物語だから諸説あるのはわかるけど、事件の前後関係なんかが非常にわかりにくい。誰の説によるとこうで、他の説だとどうで、って具合にもう少し一歩引いた眼で語る視点が欲しかった。円卓の騎士はわんさか居るとかアーサー王の最期は内紛だったとかまぁ色々と知らないことが多かったけども。約束された勝利の剣の活躍があんまりなかったんですが。2015/05/31
あかつや
10
アーサー王の物語に興味はあるけど、色々あってどれから手を出していいかよくわからないし、なんかめんどくせえなあってのがあって、それでこれはそういうのにピッタリな感じの本ではある。膨大なアーサー王関連のエピソードが、周辺の人物も含めてスッキリまとめられていてとても読みやすい。だけどおっこれはっていう面白そうなエピソードが紹介されると、せっかくなら元の物語のまま味わいたかったという、惜しむ気持ちがふつふつとわいてくるから悩ましい。これを読まなかったとしたら知らないままスルーしてしまっただろうし、難しいところだ。2019/03/28
すがし
6
すいすい読める、なんか覚えがあると思ったら筑摩書房の「世界の英雄物語」シリーズの新装版だったらしい。しかしおかげでアーサー王物語に関する基礎固めをするとともに「再読」の意義をも見直すことができた。この本で主要登場人物、ケルトの神話的世界とキリスト教神学の習合について知識を得たら、当然浮かぶのは「ランスロットって王妃と不倫するわ、裏切ってアーサーと戦うわ、もろ反逆者じゃん、なんなの?」という疑問が浮かぶ。これに応えるためには田中仁彦「ケルト神話と中世騎士物語」に進むとよい。2012/11/12
-
- 和書
- 文学論・漂泊の意匠