内容説明
豊かな自然に囲まれて、起伏に富む地形をもつわが国は、地名のきわめて多い国である。われわれに馴染みの深い軽井沢や田代、堀之内など、地名は遠い祖先の暮しの営みを伝える重要な意味をもっている。いわば、地名は大地に刻まれた太古の記憶の結晶である。日本の地名研究の指針となった先駆的名著『地名の研究』。アイノカゼやヤマセ、アナジなど日本各地で採集された風の称呼を分類・比較し、その言葉を携えて歩いた人々の生活や民俗に迫ろうとする『風位考』。他に農耕や水運に関する地名、名字や食物の名前についての諸論考を収録。
目次
地名の研究
風位考
大唐田または唐干田という地名
アテヌキという地名
和州地名談
水海道古称
名字の話
家の話
垣内の話
食料名彙
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
のぞみ
1
一人殺伐なる戦闘事業においてのみならず、さらにまた平和の技術において、学問において、容易く志を立て教えれば必ずある発達を観るのは例え系図の証明が無くとも、また一人の昔知られたる先祖が存在せずとも、必ず由って来る所のあることは、田舎の歴史を観る者の確信せずにおられぬことであって、我々がいたずらに国の古いのを誇るのではなく、世界の中のいずれの部分の人間にも真似る事のできぬ隠れたる遺伝のあることを信ずるがために、初めてこの国の永続ということが何より大事な問題となるのである―あるふれた物にはそれだけの所以がある2011/11/18
Soma Oishi
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帰納のお手本です。 私は柳田の姿勢は当たっていると思います。 その根幹が反省と帰納であり啓蒙と改善への配慮である。啓蒙主義というのは大きいと思う。単なる教養レベルの啓蒙ではなく反省からの啓蒙主義は世界改善への根本的姿勢となる。それはソクラテスやナザレのイエス、カントやマルクスなど様々な人々が志してきた。グローバリズムと言われるものに欠けているのは反省からの世界改善である哲学である。いや決して欠けているのではない。哲学を否定し抑圧することによってあるのだと言える。否定し抑圧された哲学を回復させること2014/12/09
はにゅ
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文庫の全集は便利だな。総索引くらいは買うか・・・2006/10/17




