内容説明
高度成長以後、まぎれもない「経済大国」になった日本経済の現実と、それに対する既成の経済学者たちの分析・評価がなぜ食い違うのかを、鋭くついた現代経済学批判。ダイナミックな理論で現実を見透すという本来の長所を見失ってしまったマルクス経済学、「完全競争」という虚構から一歩も抜け出せない近代経済学双方の在り方を根本から問い直す。
目次
序章 なぜ笛を吹いても踊らないか
1 公理と現実(近代経済学は破産したか;近代経済学は安楽死するのか;近代経済学者の「福祉」論議)
2 南と北(アジア論の進め方についての疑問;どのような「文化」を交流するのか)
3 保守と革新(現代社会主義論批判;宮崎義一教授の経済学について)