内容説明
孤独にたえられなくなったら、なまけたくなったら、ふところがさびしかったら、結婚が破綻したら、など、人生上かかりやすい病いの処方箋を『エミールと探偵たち』『飛ぶ教室』で知られるエーリッヒ・ケストナーが詩の形式にして綴る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いちろく
30
個人的に「2人のロッテ」や「飛ぶ教室」等の児童文学作家のイメージだったケストナー。始めは詩人として詩集を発表していたのですね。~~になったら、と人生に迷った時にオススメの用法として読める形でも詩が紹介されている。救いの無い内容も少なくない。寧ろ、現実を提示する事がケストナーなりの救いなのか、と。2015/11/10
カキ@persicape
9
図書室にあった絶版本。パラフィン紙に包まれた綺麗な状態で出会った嬉しさは忘れない。悩むと読む大切な本。「私が今推奨したいのは目に見える税金のかかる財産ではない。たとえ開放しても誰にも計算することの出来ない値がある。泥棒もこの財産を盗むことはできぬ。忍耐こそはそういう財宝だ。あるいはユーモアだ。親切もまた然り。その他全ての気持ちがそうだ。なぜなら心には場所がいくらでもあって魔法の紙袋のようなものだから。」意識高い系自己啓発本より響く。ここに戻れば何かしら諭してくれる。そんな本がある幸せを感じさせてくれる本。2016/10/14
シンドバッド
4
創元社版も読んでみました。リズムの違いがあるようです。 2015/02/27
はるな
1
『飛ぶ教室』で有名なケストナー。というか、私にはその作品のイメージしかなかった(笑)。もともとは詩人としてデビューしてたんですね。 訳者あとがきに書かれてるように、歪んだ鏡に映った人々が描かれてます。それも深刻にではなく滑稽に。だからこそかな、軽く読めるのに心に響く。顔のうしろは誰も覗かない、誰でもが知っている憂鬱、寂しさ、都会人のための夜の処方が特に好きです。苦しい時、さびしい時、パラパラと読み返したい。2020/02/23
ねぎとろ
1
人には詩が必要になるときがあるようだ。私は今がその時だったようで、色々と救われたところがある。2017/02/11