ちくま文庫<br> デカメロン〈中〉

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ちくま文庫
デカメロン〈中〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 459p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480021762
  • NDC分類 973

内容説明

ペストを逃れて郊外に移り住んだ男3人と女7人が、毎日1人1話ずつ10日間にわたって話した100篇の物語。この巻では、天使のふりをして女性をだます修道士の話、殺された男が恋人の夢枕に立つ話、愛人といるところを夫に見つかった妻が、機智をもちいていいのがれる話など、人の心の奥にひそむ欲望、嫉妬の落し穴を風刺にくるんだ傑作集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

40
3日、4日と経つうちに、パンピネアは真面目で、パンフィロのお話は機知に富んだものが多く、一同を和ませるディオネーオ、最年少のエリザはおすましでエミリアは溌剌としていそう、というように紳士、淑女たちのことも分かってきて、お話の楽しさもさることながら物語に対する彼らの反応や、その合間の管弦の様子も楽しみになってきます。作者は何と10人を生き生きと描き、彼らに生き生きと物語らせるのでしょう!4日目の王になり皆に不幸な終わりを迎えた恋の物語を語らせたフィロストラートの苦しい恋のお相手は? などと考えつつ下巻へ。2017/11/09

viola

12
なかなか面白い作品が多いです。・・・でも、あんまりだよという話も多い。この中巻は特に不貞の話が多いように思えました。夫が妻の不倫相手を殺し、その男の心臓を妻に食べさせる・・・なんてグロテスクな話も。本だと淡々と進んでいくからそんなに怖くはないのですが、もし映像化したら凄い話になりそうですね。解説も充実しているのが嬉しいです。2011/06/25

はる

10
なんとボッカッチョが新たに始めたことに、非難轟々の誹りを受けたことか。淑女や若者の愛やたのしみ、慰めのドラマを喜ぶのは正しくないと。気紛れな詩人との付き合いで我が名を落とすと、ボッカッチョ貴方はパルナソス山のミューズと付き合い空想にふけった方が賢明だとか。随分異端に扱われたものだ。四日目からの3日間若者たちはお題に沿い小話に湧く。恋の骨折り損でもロミオとジュリエットでもなく、ハムレットでもなく、少し回転の緩い夫を言葉の知略に巻き込んで若者と多くの官能の悦楽を楽しむご夫人方。2024/04/24

かんやん

4
4日目は暗いけれど、5日目の恋人たちに訪れる(性的に)幸福な結末、6日目の頓知話、7日目の妻が夫を(性的に)出し抜く話、と何だかどんどんおめでたくなってくるようで。類型にこそ微妙な色合いがふくまれる、と言った作家もおります。物語そのものより、前口上に思わぬ知的な批評精神が現れていたり、いわゆる額縁の部分が発展して、そこに物語的ではなく、小説的な描写や会話や脱線があったり。いよいよ宴もたけなわといった感じで、読んでいる方もめでたくなってしまう。2015/10/29

Satoru Kobayashi

1
極小文字でたっぷり500ページ。なんだかんだと結局情事でもう飽きた。上中で断念。2017/03/28

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