内容説明
昭和の東京について書かれた名エッセイ(短篇小説)を選りすぐり〈天〉〈地〉〈人〉の3冊にまとめるアンソロジー。―芸者、芸人、職人と、東京をいろどる人々。さらに、大都市ならでは存在しえない奇人変人たち―本巻では、〈職人・商人〉〈芸人〉〈遊び人〉〈怪人奇人〉〈文士・学者・画家〉〈女たち〉〈庶民〉などを収録する。
目次
1 職人・商人(竿忠の家;松本兼吉のこと;斎藤銀造伝;車中の皆様)
2 芸人(百面相貞丈;柳一という芸人;旗本くずれの噺家・古今亭志ん生)
3 遊び人(浅草なつかしい人・なつかしい店;トニー谷とお祭りの辰;奥山の大締め師金井兼信)
4 怪人奇人(浅草の乞食;蘆原将軍考;元横綱の眼;阿部定事件予審調書)
5 文士・学者・画家(菊池先生の憶い出;会津八一;一平、かの子、太郎)
6 女たち(東京マネキン倶楽部;宮崎モデル紹介所;柳橋のモダン芸者)
7 庶民(クマさんと酎ハイ;夜の占;鬼子母神そばの家の人)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
犬養三千代
6
天・地・人三部読ませていただきました。神戸外大図書館にまず感謝。そして三宮図書館の学芸員さん探して下さって有り難うございます。 漢字や言葉の豊富さに驚き、知らない人物や言葉はWikipedia。しかし、それにひっかからないものもあり奥深い言葉の海を漂えて楽しかった。2020/03/20
nekonon
2
職人、商人、芸人、女性、奇人変人、作家、そして庶民・・・と、いろんな人がいろんな人について語るエッセイのアンソロジー。しっとりした味わいのものから豪快な生き方に笑ってしまうものまで色々だけど、淡々と生きる中にふと哀しみや寂しさを滲ませたものが特に良かった。「斎藤銀造伝」「松本謙吉のこと」「善人ハム」が特に好き。まるで近所にこんな人がほんとにいて、その生き方をそっとのぞいているような気分になるよ。2012/03/15
gelatin
1
★★★★ 職人の話がどれも面白かった。絶滅危惧種というか、もう現代日本にはいない種の人々なのかもしれない。昭和初期の文章にはけっこう知らない言葉が使われていて、下町言葉だからなのか職人言葉だからなのか、そのへんを考えるのも楽しい。阿部定の、性愛と情念の凄みには絶句。2014/01/23
ふみやん
0
どの登場人物にも一種の気概と哀感を感じる。こんなに心動かされる本に出会ったのは久びさ。 毒婦と思っていた阿部貞さんに対する見方すら変わった。 2020/10/31




