筑摩選書<br> 議会制民主主義という神話―イギリス近代史の真実

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筑摩選書
議会制民主主義という神話―イギリス近代史の真実

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480018397
  • NDC分類 312.33
  • Cコード C0331

出版社内容情報

議会制民主主義のモデルとされるイギリス議会政治は本当はいかにして成立したのか。グラッドストンとディズレーリの「奇蹟の十年間」に英国近代史の真実を探る。


【目次】

内容説明

「議会制の母国」といわれるイギリスにおいてすら、議会は民主主義を実現するために形成されたものではない。成り立ちの異なる議会と民主主義の相性は悪く、今日その破綻が指摘されている。では本来イギリス議会政治とはどのようなものか。その転換点となったディズレーリVS.グラッドストンによる「奇蹟の一〇年間」(一八六六~七六年)にイギリス政治は、地主貴族階級主体の貴族政治から、労働者階級までを取り込んだ大衆民主政治へと転換を遂げた。この原点からイギリス議会政治の本質を捉え直す。

目次

序章 議会制民主主義という神話
第一章 自由主義のためのイギリス議会(前史)
第二章 議会政治の転換期 第一幕―ジェントルマンと大衆
第三章 議会政治の転換期 第二幕―保守党と自由党
第四章 議会政治の転換期 第三幕―ディズレーリとグラッドストン
第五章 大衆民主政治の到来と議会政治の衰退
終章 議会政治に再生はあるのか

著者等紹介

君塚直隆[キミヅカナオタカ]
1967年、東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒業。英国オックスフォード大学セント・アントニーズ・コレッジ留学。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程修了。博士(史学)。専攻はイギリス政治外交史、ヨーロッパ国際政治史。現在、駒澤大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ジュンジュン

13
「そもそも議会という機関は、人々の自由を保障するために生まれ、発展を遂げてきたものであり、民主主義を実現するために形成された組織ではない」←えっ!そうなの?ここで言う自由主義とは様々な勢力が牽制し合うことで、過剰な権力から人々の自由を守られること。対して民主主義とは社会の構成員すべての意見(民意)が反映されようと努めること。←なるほど、そう考えると自由主義と民主主義は似て非なるものか…でもややこしい。2026/04/03

T. Tokunaga

8
これは難しい。それというのも、非常に有益な本であり、挿話的なものから構造的な総体まで漏れなく書かれている本ではあるのだが、最低でもこのテーマで3冊は併読する必要があるだろう、というような、君塚先生の文人気質による偏りがみられる。たとえば王室好みの傾向、エリート階級(またはジェントルマン階級)の重要性の強調などは、まぁイギリス近代史の人は「美化」か「無視」に向かいがちで、その中では危ないバランスを保っているのだが、ディズレーリとグラッドストンの、民主主義への後ろ向きな姿勢という記述を、どこまで信じられるか。2026/03/14

金吾庄左ェ門

8
すでに議会はあり、戴冠憲章で認められマグナ・カルタで拡大した自由ですが、それが庶民にトリクルダウンの如く浸透するのには長い年月を要しました。普通選挙も同様です。それについては、グラッドストンやロイド・ジョージの功績が讃えられるべきでしょう。ただし良し悪しは別です。普通選挙になり庶民の権利が拡大すると、衆愚政治やポピュリズムの台頭を招き議会政治の質を低下させています。それを防ぐ方法としては、政治が権力を手放し、国民の自由と責任を強化させるべきです。あと国民投票はポピュリズムではなく自己責任だと思います。2025/12/21

Ohe Hiroyuki

6
英国の議会史を振り返りながら、「英国は、民主主義をやろうとしていたのではなく、ジェントルマンによって自由主義の実践していたのだ」と述べ、これからの議会のありように一石を投じる一冊▼特に19世紀後半の10年間にフォーカスを当て、グラッドストンとディズレーリが、それぞれ出自は大きく異なりながらも、両者とも「ジェントルマン」として振舞っていたことを明かす。それがなぜ変容したのかは本書を読むと見えてくる▼当たり前に普通選挙が行われているが、本書をきっかけに改めて議会について考える機会としたい。2026/01/07

めめほめ

5
読み終えた後にタイトルを見ると味わい深い。議会は民主主義を実践するところと思っていたが、マグナカルタの前までイギリス政治史を遡り、さにあらずとなる本。マグナカルタって、よく考えたらなんでできたの?の経緯、産業革命のちの工業化が進み、スキルのない労働者も新聞を読むようになる+識字率が上ったら、政治に参加するための教養を身につけるものから、変わっていったとか。イギリスの歴史を読み返したくなったらまた読みます。2026/03/20

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