筑摩選書<br> エラスムス闘う人文主義者

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筑摩選書
エラスムス闘う人文主義者

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  • サイズ 46判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480017901
  • NDC分類 132.6
  • Cコード C0323

出版社内容情報

稀代の風刺文学『痴愚神礼讃』を世に送り、宗教改革の狂乱の時代に理性の普遍性と自由な精神を信じ続けた人文主義者エラスムスを描き出す渾身の傑作評伝。

内容説明

中世の大ベストセラー『痴愚神礼讃』の名を知る人は多いだろう。ヨーロッパ文化への貢献者に与えられる栄えある賞に今もその名を残す、西洋知性の粋、デジデリウス・エラスムス。宗教改革をはじめ、世俗権力と教会の対立が顕在化し、争いが絶えなかった狂乱の時代を生きた彼は、つねに学問に打ち込み、「何者にもその道を譲らない」という自らの信条が揺らぐことはなかった。派閥に属さない知性的な態度や人間味あふれる魅力的な人柄、「世界市民」としての生き方を、西欧文化を知悉する著者が憧憬をこめて描き出す傑作評伝。

目次

我、何者にも譲らず
不信の時代
変革への底流
古代へのめざめ
ふたつの友情
イタリアへの旅
ヴェネツィアの印刷業者
ゆっくり急げ
『痴愚神礼讃』
宗教改革の嵐
嵐のなかの生涯
自由意志論争
栄光ある孤立

著者等紹介

高階秀爾[タカシナシュウジ]
1932年、東京生まれ。東京大学教養学部卒業。1954‐59年、フランス政府招聘留学生として渡仏。東京大学教授、国立西洋美術館館長、大原美術館館長、日本芸術院院長を経て、東京大学名誉教授。専門はルネッサンス以降の西洋美術史であるが、日本美術、西洋の文学・精神史についての造詣も深い。長年にわたり、広く日本のさまざまな美術史のシーンを牽引してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Francis

15
先月亡くなられた高階秀爾先生による16世紀を生きた人文主義者エラスムスの評伝。高階先生が1971年の学生運動の余韻の残る世相の中お書きになったもの。ホイジンガの「エラスムス」は読んだことがあるが、あまりピンと来なかった。当時のカトリック教会を厳しく批判しつつもルターのように教会の分裂を望まず、聖書の校訂と理性による解釈を通じて古代教会の精神に立ち返ろうとしたエラスムスの生涯を高階先生は見事に描き出している。人間の理性を信じ、平和を願い続けたエラスムスの生涯を知ることはとても意義のある事だと思う。2024/11/10

加納恭史

14
今週は登山と温泉と、昨日は北海道神宮祭のお神輿行列を見て、夏を実感。やっと読書に戻ろう。エラスムスの本はなかなか難しい。当時の教皇や司祭の腐敗に、彼は自由意志の重要性を訴えた。中世まで人々はカトリックの宗教生活のみであった。王権と教皇との政治的な領地争いは宗教の新しい解釈を求めることとなり、エラスムスは人々の現世の生き方を問う自由意志を強調。これがルネサンスの人文主義の代表なり。カトリックにもプロレスタントの争いにくみしない生き方を説く。これはアウグスティヌスの自由意志を再度問う。現代の自由意志の始まり。2025/06/17

ジュンジュン

12
西洋美術史の御大と思想家の珍しい組み合わせ。まだ学生運動の余燼が燻っていた頃、教鞭をとってた自分自身とエラスムスの逆境が重なったとか。50年前の著作だが、そこは高階先生、読みやすい。神々の王ジュピターに多くの神々が道を譲るなか、テルミヌス神だけが拒否したという神話に由来する「我、何者にも譲らず」の成句。エラスムスが座右の銘にしたこの一句をキーワードに、激動の時代(宗教改革)を生きた生涯を跡付ける。2024/04/20

馬咲

6
執筆動機は学生運動直後の東大での対話形成の苦労にあったという。エラスムスの理想的ユマニスト像のベースが、モアが代表する英国人文主義者の「世論」に動じず「コモンセンス」を重んじる姿にあること、『痴愚神礼賛』には鋭い人間批評とともに、「愚かしさ」への温かい理解と共感があるといった指摘が興味深い。彼の「寛容」は古典が伝える人間性への共感と、聖書校訂のような学術的キャリアに基づく。多くの写本の比較検討から真正の文章を確定する作業が、人間理性の限界の認識、多様な理性との連帯の必要性、相対的真理の尊重等を彼に教えた。2024/11/21

takao

4
ふむ2024/05/27

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