筑摩選書<br> 星新一の思想―予見・冷笑・賢慮のひと

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星新一の思想―予見・冷笑・賢慮のひと

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  • サイズ 46判/ページ数 448p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480017383
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0395

出版社内容情報

千篇を超える膨大な数のショートショートからエッセイまで全作品を読み抜き、本人ですら自覚し得なかった「思想」を浮かび上がらせた本邦初の本格的作品論!

内容説明

星新一とは何か。シニカルにきらめく千余のショートショート。高度に知的なエッセイの数々。戦後日本をはるか遠方から問い直し、近代の人間観を解体しつくしたSF小説群。圧倒的な知名度にもかかわらず、あんなものは小説ではないとされ、批評の対象とされてこなかった。日本最初のSF作家にして懐疑的思索者たる星新一の全仕事を読み抜き、ポストコロナを生きるための哲学を浮かび上がらせた、壮大なる企て。

目次

プロローグ―「流行の病気」『声の網』「おーいでてこーい」ほか
第1章 これはディストピアではない―「生活維持省」「白い服の男」「コビト」ほか
第2章 “秘密”でときめく人生―「眼鏡について」「雄大な計画」「おみそれ社会」ほか
第3章 アスペルガーにはアバターを―「地球から来た男」「肩の上の秘書」「火星航路」ほか
第4章 退嬰ユートピアと幸せな終末―「妖精配給会社」「最後の地球人」「古風な愛」ほか
第5章 「小説ではない」といわれる理由―「霧の星で」『人民は弱し 官吏は強し』「城のなかの人」ほか
第6章 SFから民話、そして神話へ―「マイ国家」「門のある家」「風の神話」ほか
第7章 商人としての小説家―「SFの短編の書き方」「とんでもないやつ」「第一回奇想天外SF新人賞選好座談会」ほか
第8章 寓話の哲学をもう一度―「老荘の思想」「SFと寓話」「いわんとすること」ほか
エピローグ―「錬金術師とSF作家」「小松左京論」「科学の僻地にて」ほか

著者等紹介

浅羽通明[アサバミチアキ]
1959年神奈川県生まれ。早稲田大学法学部卒業。星読ゼミナール主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

125
最相葉月さんの星新一伝は面白く読んだが、著者はそこから進んで星の特異な性格や企業経営者としての苦労を反映した作品の思想を明らかにする。正直、星のショートショートは面白くて簡単に読めるためか暇つぶしとしか思えなくなり、中学以降は読まなくなった。そんな千編を超す作品から発掘されていく恐るべき洞察や諷刺は他のSF作家よりも的確にネットを始めとする未来を予見しており、星新一は子供向け作家などと軽視した自分が恥ずかしい。壮大でも深淵でも複雑でもないが「人類愚行図鑑の寓話」として、改めて星作品を意味を問い直している。2022/04/03

kokada_jnet

94
労作にして良作。最相葉月の評伝を読んでいることが前提にあるような、ほぼ作品のみから分析する星新一論。なお、本書内で引用されている、最相の評伝が刊行時の、川村湊のコメントが強烈。「私自身は星新一という作家をあまり評価していないので、こんなに大部な評伝が書かれるほど文学史的な位置のある作家なのかという疑問をもった」って。かましてくれるじゃない。なお、星新一がテレビ番組「連想ゲーム」に出演していたがすぐに降板した。というエピソードは。最相の評伝にもなかったと思ったが。再読したらきちんと書かれていた。2022/01/10

KAZOO

91
星新一についての作品・人物論で最相葉月さんの評伝以来のもので楽しめました。今までに分かっていることが殆どですが、補論でかなり踏み込んだきめ細かな分析をしているような感じがしました。現在でも星新一の作品は古びることなくエスプリを感じさせてくれます。この評論は再度星新一の作品をすべて読んでみようかという気にさせてくれました。2022/09/18

ばんだねいっぺい

41
いやぁ、面白い。作品を読んでいて感じていた引っかかりの正体を教えてもらった。小説を商材として他人の評価を大事にしたり、どこまでも価値を相対化し続けたり、秘密を遊戯の核においた体制内で処世を謳ったり。星先生は、まだまだ掘り下げられるはずだ。2022/03/15

kei-zu

33
私にとっても、星新一は「卒業」するものではなかった。ものごとを相対化する冷静な視点は、今でも私の思考の奥に横たわっている。 最相葉月が評伝で示した方向性に、本書は批判的(「非難」ではない)に論考を加える。 思い入れによる深読みもあるやに思われるが、本書の意義が減じるものではない(ショートショート選考で自らを「家元」と称し、その補佐を「番頭」と記述したことに星の人生を重ねるが、単に糸井重里の萬流コピー塾のもじりであろう)。 星新一の業績と思想は、これからも多様な視点から掘り下げられるべきだと思う。2022/01/28

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