出版社内容情報
日本橋、ペット、葬儀、JRの落し物……。かつてと比べ東京は何が変わったのか。コロナ禍に見舞われるまでの約2年を複眼的に描き出した力作ノンフィクション。
内容説明
2020五輪・パラリンピックの準備に余念がなかった東京にCOVID‐19のパンデミックが襲いかかる。1964五輪直前の東京を活写した開高健『ずばり東京』にならい、首都高高架下の日本橋に始まり、飯田橋の「遺失物センター」、ハイテク納骨堂、六本木ヒルズ森タワーなどをジャーナリストの著者が二年にわたり取材。五輪開催前夜の狂騒から感染症不安への急転回を経て何が変わり、何が失われたのか。「論座」連載に書き下ろし八〇枚「東京コロナ禍日記」を加えたノンフィクション同時代史!
目次
はじめに―なぜ64年五輪に感動するのか
空と水と詩の興亡―日本橋と首都高
「流れる密室」―タクシーにも情報化の洪水は及び
六本木ヒルズ森タワーから谷底を見れば…
年に三九六万個。遺失物に見る世相
光と闇の渋谷史―川の流れのように
二つの五輪と二つの新幹線
五輪はなぜか感染症と縁がある
二〇二〇年のお犬様の天国
本はどこにゆくのか
超高齢化社会の葬式
ゼロメートル地帯の水害史―東京右半分の憂鬱
大根の生地の農業ルネサンス
東京コロナ禍日記―サヨナラ東京五輪2020
著者等紹介
武田徹[タケダトオル]
1958年生まれ。国際基督教大学大学院比較文化研究科修了。ジャーナリスト、評論家。東京大学先端科学技術研究センター特任教授、恵泉女学園大人文学部教授等を経て、2017年4月より専修大文学部ジャーナリズム学科教授。専門はメディア社会論。著書に『流行人類学クロニクル』(サントリー学芸賞受賞)など多数ある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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