内容説明
日本人にとって最も身近な宗教者の一人、親鸞。その生涯には不明な点も少なくない。にもかかわらず、日本人は親鸞について、さまざまなことを語ってきた。親鸞の死後、浄土真宗の宗祖というイメージが早い段階で確立してから現代まで、親鸞を取り上げた絵巻や小説など膨大な資料を分析した本書は、「如来の化身」「法然の弟子」「説法者」「本願寺の親鸞」「妻帯した僧」「『歎異抄』の親鸞」という六つの「顔」がなぜ、いかにして形成されたのかを明らかにした。かつてない労作である。
目次
序章 あふれだす親鸞
第1章 「宗祖親鸞」の起源
第2章 「宗祖親鸞」の決定版とは?
第3章 「妻帯した僧・親鸞」の誕生
第4章 「『歎異抄』の親鸞」と「私の親鸞」
第5章 大衆化する親鸞
第6章 現代の親鸞像―五木寛之から井上雄彦へ
終章 日本人はなぜ親鸞に惹かれるのか
著者等紹介
大澤絢子[オオサワアヤコ]
1986年、茨城県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京工業大学大学院社会理工学研究科価値システム専攻博士課程修了。博士(学術)。専門は宗教学・仏教文化論。親鸞仏教センター嘱託研究員、龍谷大学世界仏教文化研究センター博士研究員を経て、大谷大学真宗総合研究所東京分室PD研究員および龍谷大学、同志社大学非常勤(嘱託)講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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