出版社内容情報
市民感覚を取り入れた裁判員判決と職業裁判官の判断の溝はなぜ生じるか。日本の量刑には知られざるルールがある。歪んだ刑罰システムの真相に、元裁判官が迫る!
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書実践家
8
法を実際の行為に適用するのは、極めて重い行為だということを知った。2016/04/27
koji
6
学生時代刑法を専攻しましたが、応報刑と教育刑や一般予防と特別予防を少し齧ったぐらいで、量刑の実態はよく知りませんでした。本書は、刑罰をその歴史を踏まえて体系だてて分析し、その現況を鋭く批判します。著者の指摘は、自由刑の数字の無根拠性であり、その裏返しとしての「技術の超絶構造」が刑事司法の本質を歪めていること(入所受刑者率2%)への警鐘です。ではどうすればいいか。著者は、ハーバーマスの討議倫理をもとに市民感覚と量刑相場の協働と言います。結論は異論ありませんが、方法論としては消化不良の感が残ったのが残念でした2016/04/13
沙弥
2
難しい。書いてある事の半分も理解できたかどうか。日本型刑罰システムに始まり、自由刑の系譜、刑罰の思想史、量刑について、また具体例や引用も多岐に渡り踏まえた上で書かれており、読み進め、わからない事が出てくる度にググる、の繰り返し。「法律とは情熱を排した理性」なのだそうだ。でもそれを運用する人間が「情」を切り離してしまっては、プログラムと何も変わらない。しかし一方感情に流されては社会が成り立たない。量刑に関して裁判官にこれ程付加をかけているのか。頭に残ったのはそれくらい。理解できる頭が欲しい。再読したい。2021/09/15
takao
1
ふむ2025/03/15
らじゅ
1
統計資料多くてよかった 2018/05/22