内容説明
かつて「論争」がジャーナリズムの華だった時代があった。なかでも文学論争は、その衣の下に政治論争を隠し持っていて、刺激的だった。本書は、臼井吉見『近代文学論争』の後を受け、主として一九七〇年以降の論争を取り上げ、それらがどう戦われ、文壇にいかなる影響を与えたかを詳説。新聞・雑誌が、もはや論争を扱わなくなった現在の状況に一石を投じる。
目次
江藤淳の論争―一九六〇‐八八
「内向の時代」論争―一九七〇‐七四
フォニイ論争―一九七三‐七四
「堺事件」論争―一九七五‐二〇〇二
方法論(三好‐谷沢)論争―一九七七
『事故のてんまつ』事件―一九七七
『死の灰詩集』論争から「反核」論争へ―一九八二‐八五
筒井康隆の戦い―一九八四‐九四
「たけくらべ」論争―一九八五‐二〇〇五
「君と世界の戦いでは、世界に支援せよ」論争―一九八五〔ほか〕‐二〇〇五
著者等紹介
小谷野敦[コヤノトン]
1962年茨城県生まれ。本名読み・あつし。東京大学文学部英文科卒。同大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了。1990‐92年、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学に留学。学術博士(超域文化科学)。大阪大学言語文化部助教授、国際日本文化研究センター客員助教授などを経て、文筆業。文芸批評、小説、演劇、歴史、男女論などフィールドは幅広く、独自の「男性論」を展開。著書に『聖母のいない国』(河出文庫、サントリー学芸賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ステビア
柳田
May
モリータ
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- 塔 〈上〉 集英社文庫