出版社内容情報
柳田 國男[ヤナギタ クニオ]
著・文・その他
内容説明
日本民俗学の原点となった不朽の名著が今蘇る!完全再録した注釈と、遠野の原風景を切り取った口絵写真。民俗学の基本語を説く補注から、詳密な検索に耐えられる索引、柳田文学を追求した解説まで、原書の格調をさらに高めた豪華愛蔵版!
目次
初版序文 再版覚書
遠野物語
遠野物語拾遺
後記―折口信夫
解説―谷川健一
補注―島亨
著者等紹介
柳田國男[ヤナギタクニオ]
1875年兵庫生まれ。東京帝国大学卒業後、農商務省に勤務。貴族院書記官長などを経て朝日新聞社に入社。勤務の傍ら全国各地を訪れ、民俗調査を行った。その研究は柳田民俗学とも呼ばれて日本民俗学の祖とされている。1962年逝去
谷川健一[タニガワケンイチ]
1921年熊本生まれ。民俗学者・作家・歌人。東京大学文学部卒。近畿大学教授、日本地名研究所所長等を歴任。文化功労者。雑誌『太陽』の初代編集長を務めた後、執筆活動に入る。2013年逝去
島亨[シマトオル]
1939年東京生まれ。東京教育大学文学部哲学科倫理学専攻中退。国際経済社記者。木耳社編集部を経て、言叢社を共同して設立、代表を務めた。2022年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミエル
19
遠野物語自体は学生時代に授業のテキストとして読み込んだ思い出の書籍。こちらは、ヒグチユウコのとてもとても素敵な装丁でまさに遠野物語愛蔵版。大切に少しずつ読み、忘れていた話を思い出す楽しい読書になった。64段のマヨイガが取り上げられることが多いけれど、個人的には79段からの遠野地方特有のL字の屋敷の一連の話が好き。厩(文字通り馬のおうち)と母屋が連なる建築様式が良い。どれだけ馬を大切にしていたのか、想像するだけで気持ちが和む。馬とひとつ屋根の下で生活するって憧れる。ただの動物好きです、私。2023/12/26
なま
8
★4.4 単行本で重みがあるが巻頭に遠野物語を想像させる写真有。仙人峠の片岩の写真は井上ひさしの『新訳遠野物語』に出てくるインチキ臭い犬伏老人の寝床も連想させる。他にもカッパ淵や獅子踊り、灯籠流しなど遠野の神秘的で奇異的な空気感が伝わってくる。遠野郷本書関係略図、初版序文、再版覚書、遠野物語、遠野物語拾遺、後記(折口信夫)、解説(谷川健一)、等。こちらは巻末に索引があり、文中語句が拾えるから気になるキーワードから物語に入れるのも良い。また頭注がある事で読みやすく工夫がされている2025/04/12
飼い猫の名はサチコ
6
ヒグチユウコの素敵な装画がキッカケで手にとった本。かつて教科書で部分的に読んだことがあるだけの『遠野物語』をまっさらな気持ちで一読。1910年発表。現実と神話の中間のような話が多いのに、110年程度しか経っていないという、案外近い過去の伝承であることに素朴に驚く。浮世絵等で表現される江戸とは異質の、山深い場所の人々の営みも、日本の歴史の一部なのだなと改めて思う。祖父が昔使っていた「おがる」(成長する)という方言が出てきて、懐かしさを感じた。2023/06/16
読書遍歴備忘録
2
遠野に行く予定があるので読んでおきました。民俗学等に多大な影響を与えた一冊ということで、"あの作品で見たあれの元ネタ"といった発見が色々あったのは面白かったです。2023/07/30
beeetttsy
0
瓜子姫そっくりな話とか、ハロウィンに似た行事とか、日露戦争の白い兵隊の話とか興味深い2024/06/26
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