出版社内容情報
自分の言動が裏目に出たことはありませんか?
「この企画ヤバいです!」と称賛したら
→ネガティブな意味に受け取られた。
「この書類、そこ(書棚)にお願い」と部下に頼んだら
→ゴミ箱に捨てられた。
理解のある先輩であろうと笑顔で新人にミスを指摘したら
→反省しなかった。
たいていは、すぐに忘れられるくらい些細な誤解です。
ただし、中にはあなたの立場が悪くなる恐れのある誤解もあります。
すると、職場や家庭、学校といった場の人間関係に支障をきたしかねません。
「誤解されたくない」「わかってほしい」
これは、社会生活を営む人間が持つ本能のようなものです。
だから、多くの人は誤解されると「そんなつもりじゃなかった」と弁解します。
しかし、一度誤解されると、誤解を解くのはなかなか難しいものです。
だとすれば、誤解を解くこと以上に大切なのは、
「相手にどう伝わるか」を事前に考えることではないでしょうか?
では、自分の意図を正しく伝えるためには、どうすればいいのか。
そこで役立つのが、本書で紹介する「コミュニケーションのメタ認知」です。
コミュニケーションのメタ認知とは、「会話を俯瞰するもう1人の自分」をつくること。
「この言い方で相手は理解できるだろうか」などと自分の伝え方をモニタリングし、
「言い方を変えてみよう」などと伝え方を工夫し、コントロールします。
メタ認知の能力を鍛えれば、認識のズレや思い込みによるミス、人間関係のすれ違いなどを防ぐことができます。
本書では、この道30年、1000件以上の誤解事例を研究してきた認知心理学の専門家であり、
大阪大学名誉教授の著者が、誤解が生じるメカニズムと、誤解を防ぐための
「コミュニケーションのメタ認知」を解説。
心の特性や脳の働きを理解することは、より良いコミュニケーションへの近道!
口下手で「誤解されやすい人」はもとより、
「もっと、わかりやすく伝えられるようになりたい」という向上心のある人まで、
コミュ力を上げられる1冊です。
【目次】
第1部 「伝わらない」は、なぜ起こるのか?
第1章 正しく伝わらない「言語的背景」
第2章 正しく伝わらない「心理学的背景」
第3章 正しく伝わらない「文化論的背景」
第2部 「伝わる」コミュニケーションのメタ認知
第4章 コミュニケーションにおける「メタ認知」と社会脳
第5章 コミュニケーションにおける誤解予防に向けて
第6章 コミュニケーションのメタ認知を高めるトレーニング



