出版社内容情報
ページをめくれば浮世の憂さが晴れてゆく、
3年半ぶりのノンストップ・エッセイ!
観葉植物(一部名前がわからない)を愛で、ときに虫たちや鳥と戦い、
大好きな靴を手入れし、本と漫画に耽溺し、
旅の宿ではテンション高めのご亭主に完敗宣言。
どこから読んでもミウラシヲンが溢れだす、
読み始めたら止まらない抱腹絶倒のエッセイ集!
愛と笑いと妄想に満ちた、人気作家の日常、ときどき非日常。
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「残念すぎるお知らせだよ」と友人はため息をついた。「私たちはどう努力しても、絶対にオシャレな部屋には住めない運命ってこと?」
「つらいけど、そういうことになるね。だって、漫画や洋服がドワーッとある部屋を見ると、どんな気持ちになる?」
「『すごいなあ!』って、うきうきわくわくして、幸せを感じる」
「でしょ? それが私たちにお似合いの部屋ということだよ」
「しをんちゃん。今後も収納が多い倉庫みたいな部屋を探すから、手を貸して。収納たっぷりでさえあれば、ネズミと酸っぱいパンを分けあうような薄暗い部屋でもかまわない」
「ラジャ!」
──本文より
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内容説明
「キュン」のある毎日は、おおむね幸せです。読みはじめたら止まらない、愛と笑いと妄想に満ちた人気作家の日常、ときどき非日常。待望の最新エッセイ集!
目次
1章 美と愛はあちこちに宿る(名前のない友;衝撃の励まし ほか)
2章 あなたと旅をするならば(忘れがたきご亭主;流される旅 ほか)
3章 活字沼でひとやすみ(希望の塔―なぜ、ひとは積ん読するのか?;夏目漱石―キング・オブ・ツンデレ ほか)
4章 悩めるときも旅するときも(記憶は「ひと」とともに;ロボコップ再生 ほか)
5章 ささやかすぎる幸福と不幸(夜中のアクアパッツァ;猫ネットワーク ほか)
著者等紹介
三浦しをん[ミウラシオン]
1976年東京都生まれ。2000年、長編小説『格闘する者に○』でデビュー。2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、2012年『舟を編む』で本屋大賞、2015年『あの家に暮らす四人の女』で織田作之助賞、『ののはな通信』で2018年島清恋愛文学賞、2019年河合隼雄物語賞を受賞。2019年『愛なき世界』で日本植物学会賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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