出版社内容情報
自信のない人ほど自信を失う行動をし、幸せから遠ざかる――。 劣等感を解消するヒント、嫌なことをやり過ごすコツを紹介!
内容説明
自分の弱さを隠すために無理しなくていい。自信を持つために人より優れたものを持つ必要はない。自己実現に向かってもう一度生きなおそう。どんなときも自分の幸せのために生きる知恵。
目次
第1章 劣等感を持つ人の心理的症状
第2章 事実をどう解釈するかで人生は変わる
第3章 優越感を求めても心は満たされない
第4章 自分を非難するかぎり問題は解決できない
第5章 人間関係は今からでも変えられる
第6章 生きる目的を修正することが自己実現である
著者等紹介
加藤諦三[カトウタイゾウ]
1938年、東京に生まれる。東京大学教養学部教養学科を卒業、同大学院社会学研究科修士課程を修了。早稲田大学名誉教授、ハーバード大学ライシャワー研究所客員研究員、日本精神衛生学会顧問。ラジオ(ニッポン放送系列)のテレフォン人生相談のパーソナリティを40年以上つとめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roatsu
16
深刻な劣等感とそれが原因となって人生が歪むという考え方は今日の日本社会ひいては他国の社会が呈する様相を見る上で重要な切り口だと思う。社会全体も元を辿れば人間一人一人であり、その心理的健康が損なわれ続けていれば醜悪な様相を呈してくるのが当然のことと思う。個人から国レベルまで健全な心の在り方を考え直すきっかけに好適な一冊。著者の言葉は簡潔で正鵠を射るものが多いが、80頁の「日本では不平や不満を言うことの方がインテリと間違って考えられ、単に情緒的未成熟な人間をインテリと解釈する人が多すぎる」は至言だろう。2016/03/28
LS
7
ありのままの自分で存在していていいなんて、誰も教えてくれなかった。2016/10/24
にゅ
6
優越願望は劣等感から生まれるという事を知って、掘り下げたいと思って読んだ。私は、ありがちなアダルトチルドレンとして育ったため、劣等感の原因が家庭や親なことには何の驚きもない。ただ、自分が今まで超努力してきた動機が「他人に優越するため」であったことが分かった。お陰で最近では実力も地位もつき、劣等感を感じることはあまりなくなっていた。しかし、不安やイライラは全く消えず、とにかく内心で他人を見下しがちというところ、他人との関係が空虚になりがちであるというところがテンプレの様に当たっていた。生き方の方向転換が必要2020/09/27
hiro
4
劣等感とは何か。なぜ人は劣等感を抱くのか。アプローチが精神分析的なので基本的には原因論によって説明される。今とか未来も大事だけど、まずは過去から振り返らないとね。2017/03/05
dinsmarkuniv
3
何度でも読める本。(メモ)劣等そのものが即座に劣等感になるわけではない。劣等感の原因は、所属感の欠如、心が触れ合える相手がいないことによるものである。つまり劣等感とは、その人が抱える心の問題が現れているに過ぎない。劣等感の問題は劣等性ではなく今自分が抱えている心の問題。処方箋は、「現実の自分」でがんばること。無意識を意識下で気付くこと。所属感の欠如、行動の動機はすべて不安であったこと、劣等感や優越感に執着していることに、気付くこと。気付いて、ありのままの自分でがんばるように生き方を修正すること。2020/10/11