出版社内容情報
【目次】
はじめに
今なぜ読解を学ぶのか
「読む」ことが非日常のことになっている
学問にかかわるすべての文章を読む力
人文学的思考の実践へ
本書の構成
基礎編
第1章 「読める」とはどういうことか
読解とは何かを定義する
「文章を読む」という行為の複雑さ
自分で問いを立てる
第2章 意味を解釈するということ
「意味」についての哲学的探究
「解釈する」行為の内実
「問い」は主体的・能動的に問われるもの
意味は「問いに答える営み」によって変わる
「問い」なくして「解釈」はありえない
第3章 論理構造を読み取るということ
A=B、B=C、ゆえにA=C
根拠判断となる箇所を見つけ出す
論理構造の妥当性を吟味する
長いパラグラフを精読する
実践編
第4章 テクストに対していかに問うのか(1)
「問うこと」は4つに分けられる
「具体を問う」とは何をすることか
信じているとはどういうことか
「何を指しているのか」につまずく原因
「何が省略されているのか」を考える
第5章 テクストに対していかに問うのか(2)
「根拠を問う」とは何をすることか
筆者の主張を批判的に吟味する
「おや?」と思うことが理解を厚くする
チャリタブル・リーディング
第6章 テクストに対していかに問うのか(3)
「要約を問う」とは何をすることか
要約の核を作成する
要約の核に肉付けする
第7章 テクストに対していかに問うのか(4)
「本質を問う」とは何をすることか
主体的に読むために必要なこと
本質を探究する思索(1)「約束」とは何をすることか
本質を探究する思索(2)「許す」とは何をすることか
結論
発展編
第8章 抵抗としての読解
「世界の意味」とは何か
XをAとして認識する
現代の〝病理”
〈可能性の貧困化〉に抗する
第9章 考えさせない時代に抗して
世界の意味を再解釈する
認識を問い直す演習(1)世界の再解釈
認識を問い直す演習(2)他者の再解釈
認識を問い直す演習(3)自己の再解釈
第10章 世界の意味を取り戻すということ
批判し、ゆっくり考える
批判的読解力を養うステップ(1)「XをAではなくBとして見る」という再解釈を試みる
批判的読解力を養うステップ(2)意味づけが誰によって決定されているのかを問う
批判的読解力を養うステップ(3)意味づけがいかに歴史的に生成してきたのかを問う
批判的読解力を養うステップ(4)意味づけがいかにして正当化されるのかを問う
抜粋
私たちは普段、何かを「解釈している」というより、むしろ「解釈