出版社内容情報
『NHK100分de名著』出演の僧侶 VS 人気お笑い芸人異色の往復書簡で、笑いながら仏教の思考回路が身に着きます。「友達って必要?」「苦手な人」「努力は報われる?」などの24項目を通した面白くてためになる“教養としての仏教”。
内容説明
「友達って必要?」「苦手な人」「努力は報われる?」―24の題目に、それぞれが回答を書き交わす往復書簡。面白くてためになる“教養としての仏教”。
目次
仕事は楽しい?
怒るということ
煩悩とは?
地獄ってどんなところ?
運を考える
努力は報われる?
孤独について
生まれ変わりについて
家族について
自殺は許される?
苦手な人
「バチが当たる」について
お墓参り
戒名の値段
退屈
仏壇は必要?
心を強くする
調子に乗る
友だちって必要?
お金は好き?
苦手なこと
食欲
しがらみ
死んだらどこに行く?
著者等紹介
釈徹宗[シャクテッシュウ]
1961年大阪府出身。大阪府立大学大学院博士課程修了。相愛大学人文学部教授。専門は宗教思想で、NPO法人リライフ代表も務める。『落語に花咲く仏教』(朝日新聞出版)で第五回河合隼雄学芸賞受賞
笑い飯・哲夫[ワライメシテツオ]
1974年奈良県出身。関西学院大学文学部哲学科卒業。2000年に西田幸治とお笑いコンビ「笑い飯」を結成し、2010年にM‐1グランプリ優勝を果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きみたけ
85
ちょっとしんどい時だったのか、読んで肩のちからが少し抜けた感じです。お笑い界きっての「仏教通」の笑い飯の哲夫と、如来寺住職で相愛大学人文学部教授の釈徹宗先生の対談本。本編は互いのコラムに返答する珍しい「往復書簡形式」。煩悩とは?、地獄ってどんなところ?、生まれ変わりについて、仏壇は必要?、死んだらどこに行く?など、シンプルだけどやっかいな24のお題について語り合っています。2023/03/16
chantal(シャンタール)
81
笑い飯の哲夫が哲学科の出身とは知らなかった。漫才師らしいすごく真面目に語っているように見えてどこかクスッと笑ってしまうような哲夫と真宗僧侶の釈さんとの往復書簡形式による仏教についてのあれこれ。そんな難しく考えることはない、嫌な事があった時などに「今だけ我慢すれば」「仕方ない」「相手は無明の世界に生きてる人だ、許してあげよう」なんて、とにかく自分に都合の良い方へ考えて少しでもそんな不快感を緩和する。これも仏教の知恵であり、一つの生き方だと私も最近学んだけれど、そんな事を語ってくれる内容。面白かった!2020/10/21
西
24
面白かった、というかためになる知恵がいっぱい。哲夫さんの、お釈迦様には過去から未来まで見られる定点カメラがあったのではという話、どうせ嫌いなひととの付き合いも今だけやしという考え方。釈先生の話で、他人のことではなくただ自分のしたこととしなかったことだけをみるということ、思い通りにいかないことは、”思い”の方を調整するということ。お二人の話で、内在時間をどうやって伸ばすかということ。すごく参考になる話が多かった。正解はない。ただこういう考えもあるよ、ということ。そこから自分でどう考えていくか、自分次第。2019/08/25
羽
23
忙しすぎる現代人に、わかりやすく仏教の教えを説いてくれる本。わたしたちが忙しいのは、内在の時間が縮んでいるから、という言葉にはっとさせられた。外部の時間が余っていても、内在の時間が縮んでいると、感覚的には忙しいし、イライラする。内在の時間を延ばすために、たまには長い時間の流れの中で生きよう。法要などの宗教儀礼に参加したり、瞑想する時間をつくったり。「人生思うようにいかないのが当たり前。執着を手放して苦悩を減らす」をモットーにこれからも精進します。2020/11/03
奈良 楓
16
【良かった】・ 笑い飯哲夫さんの仏教に対する造詣が深く、釈さんとの対談が上手く成立している、と思いました。 ・ 釈さんは浄土真宗寄り、哲夫さんは曽洞宗寄りで、各宗派のスタンスの違いも面白かった。 ・ 印象に残ったのは、お笑いと宗教の関係について。仏教の考え方は個人と全体の同一視なので、舞台で滑っても私が滑ったわけではなく、みんながすべったといういう考え方が目から鱗。2021/01/01