内容説明
禅は偉大なトレーニング。脳、心、身体をスッキリ整える。
目次
第1章 「気」とは何か
第2章 夢を見るとはどういうことか
第3章 心とはどこにあるのか?
第4章 呼吸法はなぜ脳に効果があるのか
第5章 禅的生活とセロトニンの関係
第6章 日常生活で活かせる「禅的生活」
著者等紹介
有田秀穂[アリタヒデホ]
1948年東京都生まれ。東京大学医学部卒業後、東海大学病院で呼吸の臨床に従事、筑波大学基礎医学系で脳神経の基礎研究に携わった後、ニューヨーク州立大学へ留学。90年より東邦大学医学部に移り、96年より同大学生理学教授に
玄侑宗久[ゲンユウソウキュウ]
1956年福島県生まれ。福島県立安積高校卒業後、慶応義塾大学中国文学科卒。さまざまな仕事を経験した後、京都、天龍寺専門道場に入門。臨済宗妙心寺派、福聚寺副住職、作家。2001年『中陰の花』(文春文庫)で第125回芥川賞受賞
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感想・レビュー
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神太郎
29
禅と脳波の話などは今でも研究されてる分野ですよね。有田さんはセロトニン神経に終始している感じでしたが玄侑さんはお坊さんの立場から色々な見地を語ってくれてとても楽しく豊かな対談になったなと思う。後半はより良い生き方をするために禅の考えをどう取り入れるべきかという話題でしたが、モチベーションアップでも言われてるようなことが語られており、古くからもう同じことがお経の中にも書かれていったんだなぁと。読んでて何とはなくスッと言葉が入ってくる。僧侶さんの言葉は文字になっても何かありがたみがある不思議です。2024/09/10
wildchild@月と猫
26
個人的に脳科学にも禅にも興味があるので、二人の対談がどういう結論に達するかと読み進めたが、まあ、無難な所で落ち着いたという印象。科学者と禅僧と、アプローチは違えど似たような考察に至るというのは面白い。日常生活に役立つ呼吸法や知識もあって、早速実践してみたいと思う。本ばかり読んでないで体も動かさないと、セロトニン不足になるんでしょうかねえ~。2014/09/03
hey!
7
玄侑さんは大変物知りで、scientificに仏教を解説してくれるから面白い。この本は、禅のもたらす脳、身体への影響について、医師有田秀穂と対談したものである。禅では「言語・理性をバカにして」、意識を臍下丹田に集中させながら、かつ全身に「揺るがせにする」と良いらしい。すると、リラックスではなく爽快感をもたらす「速いα波」になって、セロトニンが出るそうだ。良く分からないことも多かったが、禅が脳と身体に良いのは確かだろう。「100匹目の猿」の話が面白かった。2015/03/12
ロッシ
4
心が乱れると、併せて、呼吸も乱れると思います。そういう時は、おへそのすぐ下あたりに意識を集中させ、空気を吸うよりも、吐く方を長くすると良いそうです。ちょうど、美木良介のロングブレスが適していると思います。2012/08/09
Arnold
1
玄侑宗久氏は高僧としてのレベルが高いのにそれを感じさせない幽玄な語り。加えて科学知識が凄い。悟りを経験してる話もよかった。仰向けで呼吸を整えると三人が持ち上げても背筋がピンと真っ直ぐなまま。有田氏の仕組み解説は論理的で分かりやすい。図書館で借りた本なので文庫の古本を注文した。もう一度読んで記憶に入れたいから。2025/06/21