出版社内容情報
見るもの聞くもの、腹の立つことばかり--でもそれを笑いに変えてしまうのが東海林さだお流。「パンツを叱る日が来たら、もうこわいものはない!」と、老いの不自由や不条理をユーモアで包み込み、読者を爆笑と共感の渦に誘います。
郵便局で怒鳴る老人、ピーピー鳴る冷蔵庫に語りかける主婦、つまずかされた石に説教をはじめるオバサン……日常にあふれる“叱る対象”とのやり取りが、滑稽でいてどこか切なく、どこか自分のことのよう。さらに「昭和の匂い」「昭和の音」をめぐる記憶の旅では、万年筆のインクやアセチレンガスの匂い、牛乳ビンの音や氷屋のシャキシャキという音が、読者の五感と懐かしさを刺激します。
相田みつを論や、欠伸・Tシャツ・焙じ茶まで、あらゆる物事を“面白がって”生きる知恵が満載。深刻になりがちな老いの時間を、軽やかに、明るく、そして哲学的に捉える本書は、すべての中高年に効く「笑いと共感のビタミン剤」です。
【目次】
内容説明
パンツがいけない。パンツのせいでこうなった。パンツを叱りつけたい。パンツを睨みつけるのだが適切な言葉が思い浮かばない。「責任者呼べ!」と叫ぶメイワク老人を横目に、我々もまた、つまずいた石に、パンツをはくにもよろめく体に、腹を立ててはいないだろうか。デビューから55年超。米寿を迎えてもなお、日本の漫画・エッセイ界の最前線で走り続ける東海林さだお氏が、年齢による肉体の衰えについて、逆に衰えることのない好奇心とユーモアについて、変わっていく死生観について、おおいにつづり、語りつくす。
目次
見るもの聞くもの、腹の立つことばかり
水分を小まめに
懐かしきかな“昭和の音”
ニュースタイルお節
「序で」の力
相田みつを大研究 名言を量産したっていいじゃないか、書けるんだもの
頭のふりかけ購入記 薄毛はモウこわくない
葛湯の実力
白湯の力
遠ざかる青春 懐かしき早稲田の街を歩いてみれば
焙じ茶をめぐる冒険
明るい自殺
ああ疎開
昭和の蝿を懐かしむ
行って楽しむ行楽弁当
寂しいのはお好き? 定年後、世捨て人のすすめ
インタビューページ 米寿のショージ君、いまを語る
著者等紹介
東海林さだお[ショウジサダオ]
1937年、東京都生まれ。漫画家、エッセイスト。早稲田大学第一文学部露文科中退。70年『タンマ君』『新漫画文学全集』で文藝春秋漫画賞、95年『ブタの丸かじり』で講談社エッセイ賞、97年菊池寛賞受賞。2000年紫綬褒章受章。01年『アサッテ君』で日本漫画家協会賞大賞受賞。11年旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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