出版社内容情報
三島由紀夫、岡本太郎、サガン、ピカソらは、何からどう逃げたか。逃げる勇気が必要なとき、生きるのが苦しいとき、そっと開く1冊
内容説明
逃げなさい。周囲から見れば「とくに深刻な事情」があるわけではないけれど、いつの時代も人間は「生きるのはつらい」と嘆いている―。坂口安吾、三島由紀夫、岡本太郎、サガン、ピカソ、草間彌生…。時代の異端児たちは「生き抜く」ために、何からどのように「逃避した」のか。絶望にうちひしがれているとき、誰にも理解されないかなしさを抱いているとき、人生そのものにぐったりと疲弊しているとき、胸に響く言葉。
目次
「前向きに生きる」から逃げたい
「人づき合い」から逃げたい
「家庭」から逃げたい
「仕事」から逃げたい
「世間」から逃げたい
「日常」から逃げたい
「良識」から逃げたい
「孤独」から逃げたい
「貞操」から逃げたい
「夢を叶える」から逃げたい
「運命」から逃げたい
人生からは逃げたくない
それでも人生にイエスと言う
著者等紹介
山口路子[ヤマグチミチコ]
1966年5月2日生まれ。作家。おもな著書に、美術エッセイ『美神(ミューズ)の恋~画家に愛されたモデルたち』(新人物文庫)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
57
疲れ気味なので、結構逃避を求めている時期にちょうど良く読了。周囲のいけ好かない人がこうなのはこれだからか。というような名言もあり、気が楽になりました。逃避の名言なのに何だか全部前向きな言葉に聞こえました。坂口安吾良いなあ。とりたてて好きな作家ではなかったけれど言葉自体は今の私には響きました。2021/04/25
瀧ながれ
29
《自分のために生きていない人は、いつか窒息します》という名言が書かれた黄色い全面帯にて購入。いろんな書籍や映画からすくい上げられた言葉が、優しく容赦ない解説とともに紹介されている。逃避が必要なときはあるよな、と思いながら読んでたら、逃避ってつまり、どうしても手放したくないもの、絶対に逃げられないただ一つのものを守るための方法だな、逃避できないものが何かを、ちゃんとわかってないと逃げ方を間違えちゃうな、という結論に落ちた。ときどき読み返そうとおもう。2020/05/26
サラダボウル
18
私の買った本と表紙が違う。新しいのかな。こちらは表紙に大きく「自分のために生きていない人は、いつか窒息死します」と書かれ、穏やかな黄色の表紙。2度目の自粛GWは主婦にとってキビシイ!疲れた。今日は逃避!と人のいない近くの小さな山へ向かう途中の本屋さんでに並んでた。奥多摩へ向かう人たちが経路に使う小さな駅の本屋さん。心を捉えるな!本屋さん!と微笑して購入(もう妖しくてもいい)。(→この黄色は大きな帯でした)2021/05/04
テツ
15
名だたる文豪や芸術家による逃避の言葉。戦うか逃げるかなんて難しく考えないで気分で選べばいい。確かに世の中には逃げてしまうと生きていくことが難しくなるイベントもいくつか存在しているけれど(仕事とか、近しい人間との日常とか)それだって本当に嫌になったら逃げていい。どうにでもなる。そう思えることができたら戦うことも気楽になるんじゃないかな。いつでも逃げることができるんだから。そしていつかどうしても逃げたくない何かに出逢ったのなら、その中に、その周りに、あなたにとって最も大切なコトが見出せるのではないか。2021/08/24
江藤 はるは
14
逃げることから、逃げるな。2020/01/03