出版社内容情報
自由を自分のものにするために、正直に考える――。人気ミステリィ作家の研ぎ澄まされた言葉が、貴方に「本音」を問いかける一冊
内容説明
飾らず、驕らず、無理をしない。人気ミステリィ作家の“自分で考える”手引き。
目次
1限目 「正直」から生まれる成長論
2限目 他人に委ねない創作思考論
3限目 埋もれた本質に気づく認識論
4限目 「正しさ」を見直すコミュニケーション論
5限目 生き方の「枠」をつくる信条論
放課後 森教授からの大切な“余談”
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
1957年12月7日愛知県生まれ。工学博士。某国立大学工学部助教授として勤務するかたわら、1996年、『すべてがFになる』(講談社ノベルス)で第1回メフィスト賞を受賞し、ミステリィ作家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chiseiok
30
シリーズ5冊目との事で、流石に新鮮な驚きは無いものの、いつも通りのロジックのナイフは切れ味抜群。スパサクシャキーンとあらゆるヒト/モノ/コトを解体する。身も蓋もない事や過激な事も言ってるし、凡人が口にしたらウザい自慢話にしか聞こえないお話もありますが、相変わらず不快感は無し、つか気持ちイイ。行間から滲み出るイノセントなオーラはこの人ならではですね。当シリーズは本作にて完結との事。確かに潮時かなとも思うけれど、反面いややっはり次も出しますって云われてもそのまま買っちゃうと思われ。 2017/09/24
空猫
29
シリーズ5作目などと知らず衝動買い。普段モヤモヤしている違和感を理路整然と文章化してくれたエッセイ。[いいね]が[絶賛‼]→言葉のデフレ化。本当に読ませたい人は読むことがないジレンマ。[疑問]が[否定]に[どこが面白い?]→[全然面白くない]と受け取られる、等共感点も多々あり。No.24[ネタばれを止めることはできない]だけでも是非読んでほしい。読メでは激しく叱責されるネタばれだが、[大事な作品のキモ]が世間じゃこんな扱いだから、らしい。膝打ちまくり(←)の一冊。2017/11/10
スリカータ
10
自分がなんとなく違和感を抱いていたことを見事に文章にしていて(流行は「言語化」だが)、さすが視点が鋭いと感心した。本書はシリーズ5冊目というので、トータルで500ものネタがあったということだ。他の4冊は未読。「しかない」を非常に・とてもと同じ意味で使われているのをよく見聞きし、遂には80歳の実母までもヘンテコな使い方をしていたので、これは流行だろうけど、これが定着してやがて違和感もかき消されてしまうのだろうか。2025/01/04
あい
8
「有名な人が言った法則だが、無能になるまで昇格するという現象であり〜」という箇所が印象に残りました。最初は、仕事ができるから昇格するんじゃないの?と思ったけれど、考えてみると確かにそうだなぁとじわじわ納得し始めました。調べると、それはピーターの法則と呼ばれるものでした。ひとつ高いところからみて人を育てたり、これまでと違う分野の仕事をする役割になるところを、実際には自分が得意なことに留まって、より一層今の仕事に熱中するということでしょうか。得意なことを一生懸命もいいけど、ずっとそれでいいのかな?とも思う。2023/03/10
χ
8
森先生のエッセイは毎回新しい視点を得られるのが興奮する。よくも毎回毎回と感心する。無尽蔵、智謀湧くがごとし(ちょっと違うか)。正しい主張をするとき怒らずむしろ微笑みさえ浮かべれるぐらい冷静に余裕を持ちたいものだ。ただ、身体的に迷惑を被ってるなら笑いながらだと本気じゃないと思われるからそこは区別した方がいいか2017/10/27