出版社内容情報
「100の講義」シリーズ中最も鋭い第4作、文庫化! 何気なく過ごす中で、物事の大切な本質を見落としていませんか? 人気ミステリィ作家が贈る「考えて生きる」ための静かに鋭い視点!
内容説明
無限に膨らみ続ける世界の中から、「埋もれてしまったもの」を見つけたい人たちへ―。「つながらない」ことで、見えるものがある。
目次
1限目 本質を問いかける「社会構造」論(ロケットを作ってから載せるものを募集する、メディアの歪み。―言葉は悪いが、詐欺と同じシステムだと思う。;格差が問題になっているが、資本が目指すものは格差なのでは?―人々が夢見ているのは、客観的に全体を眺めれば、「格差社会」なのである。 ほか)
2限目 精確な事実を導き出す「情報」論(学問が教えてくれるのは、生きる方法ではなく、生きる価値だ。―生きていくことが大事だというが、それは何故なのか?;本が嫌いだったけれど、すべてを本から学んだ。―この頃はネットが本に代わろうとしている。しかし、本のように一冊に纏められているわけではないので、「世界」を感じることが難しい。 ほか)
3限目 人間の真意を読み解く「言葉」論(自動詞で非難する奥床しい日本人。―つまり、人格者は相手を罵倒したりしないのだ。;「私これが好きなんだけれど、貴方は?」という物言い。―相手がどう思っているのかを尋ねているのではなく、相手の気遣いの具合を測っているのだ。 ほか)
4限目 働く“源流”を探す「創作」論(はっきり言って、作家の仕事の三十倍は、大学で働いた。―世間知らずであるためには、なにかに没頭し、一心不乱に打ち込まなければならないだろう。;やるべきことをできない、という人間に誰がしたのか?―スタートの音は、走るべき人間にしか聞こえない。 ほか)
5限目 自分を自由にする「生の姿勢」論(「近づく」だけでは、「辿り着けない」場合がある。―楽しいことをしようと思ったとき、目の前にある楽しさから選択していたのでは、大きな楽しさは手に入らない。;ベターを選ぶだけの人生には、ベストがない。―今日は少しだけ損をしても、少しだけ我慢をしても、明日にはもっと望む状況があるのではないか。 ほか)
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
1957年12月7日愛知県生まれ。工学博士。某国立大学工学部助教授として勤務するかたわら、1996年、『すべてがFになる』(講談社ノベルス)で第1回メフィスト賞を受賞し、ミステリィ作家としてデビュー。以後、小説に限らずエッセィや新書などで数多くの作品を発表し、絶大な人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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佐島楓
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